ゼーガペイン/財前

●シマ、艦とともに死す。一方でキョウたちは雪中の古寺(サーバ)で雲水姿のシマのオリジナルに会う。色即是空空即是色、生者必滅会者定離。要するに…世は常に変化する、ちうことだ。しかしその中に居る者には、「あはれ」を感じているヒマなど無い。特にキョウは、そうだ。


ガルズオルムのお二人は「ただ色、形だけの愚か者」と言ってましたが、この時点で…つまり、「色」すなわち愚かであるという発想自体が固定観念ではある。悠久の進化をした割には狭量な野郎どもですな。


しかしまあ、あのルーシェン兄貴がここまで直截的なヤオイー愛情表現をするとはなー。チューしたよチュー。直後に「最高のカップリングだな」とか言いやがって、もうラヴラヴであるよ。死亡フラグ立たせまくってたパクロミ姐さんだが、ここまでやってもらえたらヨロシやろ。


ちうことで「ここは俺に任せろ」で散ってったルーシェンだけど、個人的にはその後のAIさんたちの方が印象的だったりして。最後の仕事を全力でこなしつつ、次々と消滅していくAIたち。純粋に悲壮感が無いのが却ってグッと来る。


財前丈太郎9話。よく判んない理由で陣内死す。つーか、ホンマに判らんのですが? 「負けるわけにはいかない」から自害する、ってのは百歩譲って良しとして、ええと…アナタ何か「負け」てましたか? んで「また死なせちまった!」と悔しがる財前さんだが、何でしょう、この人は呉学人属性の方ですかね?


ちうことで、振り返ってみれば20人近い死者の出た大惨事。そのほとんどは良く判んない理由の死であって実に頭が悪いなあ。少年マンガ的構造の作品だ、ってのは前にも言ったけど、「身内がヤられたのを機に理由無くパワーアップする主人公」とか「ゆらめき光る怒りのオーラ」とか、ここまでやられるといっそ清々しい。主役の戦いに割って入ったお姉さん、今までヘリの中で見てたのになあ、と思ったら「ヘリから飛び降りるなんて、無茶な!」で済ませやがった。思わず「見事!」つっちゃったよ。


今回止め絵はそこそこ良かったですかね。キャラ表に近い絵だったと思います。ただ、前回に続いて登場の紗綾さんですか、未だに慣れない。ちょっと尋常じゃない浮きっぷりで、「ヴェテラン声優の演技合戦」というこの作品の数少ない見所が危うくなってきそうな勢いである。大丈夫か? ってまあ、そんなん心配してんのはワシくらいでしょうけど。