ヴィンランド・サガ

●今頃ようやっとヴィンランド・サガの2巻を入手する。確かここまでがマガジン掲載分。こっからあとのアフタヌーン分は未読であって、だって立ち読みできねんだもんよあの電話帳。


物語はトルフィンの父トールズの死とアシェラッドとの一悶着。幸村誠プラネテスの頃から案外アクション志向ではあったのだけど(「強い! オレ!」とか)、今作品後半の剣戟シーンはかなり濃厚な描写でおなかいっぱいでした。


あとやっぱ、台詞も場面作りも上手いよね。トールズの台詞:「許せアシェラッド 手加減は出来ん」。…ありがちっちゃありがちだが、この時の顔がエエのよ。自信でも気迫でもない、硬く悲壮な表情。


しかし物語を根こそぎもってくのはやっぱりアシェラッド。トールズの力量を最大限賞賛しつつ、部下が卑怯なテに出たと知ると一転、狡猾な海賊の顔に戻る。その時の「フ」という諦観笑いがまた良い。ちょいワルとか言うてる場合違うよ。ワルを職業にする男だ、そこに妥協も躊躇もあるものかね。…その価値観をゆるがせるトールズも大したもんだが。


面白かったです。…つーか、今の連載はどうなってんだろ? もう過去編終わってるよね?