雑文・年の瀬に滑り込んできた世の歪み

●正月出勤は確定事項で、大晦日はなんとか休みをとれるという状況下、不足人員の補充目的で入ってきた新人さんがものっそい中途半端なとこで来なくなったので、代わりに大晦日も出勤ということになって怨嗟してたら、先の日程の休日を贄として大晦日は元通りの休みとしてやろうという温情…温情? あって大晦日が休みに戻ってきたと思ったら、さっき上記新人とは別の大晦日要員が体調不良になったので代わりに出てくれという連絡があってめでたく大晦日-正月連勤となった。誰を呪えばいいか判らないので、とりあえず地球温暖化を呪っておく。おのれ地球温暖化、今度という今度は許さないぞ。

というわけで、怨嗟とともによいお年を。

 

ちゃんちゃん焼きについてのあれこれ

●テレビでちゃんちゃん焼き見て旨そうだなと思い、そういやスーパーの鮮魚コーナーにちゃんちゃん焼きのタレというか素というかそういうの売ってたなと思い出したので買いに行って商品の指示見ながら調理する。しかしこの通り作ったら焦げて焼き付くんじゃないかなと思ったが、テフロンパンで具材炒めて蓋をすると野菜からぐんぐん水が出て、逆に「そない水分要らないよ」ってな感じになった。ちょっと鍋風味な味わいで個人的には悪くないんですけどね。

気に入ったらそればっかり喰いたいってのが私の悪い癖で、しばらくちゃんちゃん焼きばっか喰ってたけどふと「これ味噌ベースでなくてもおいしくできるんじゃないかしら」と思ったのでそのようにしてみる。中華スープペーストとゴマとゴマ油とバターと砂糖とニンニク、というラインナップ。結果としては…うん、これ普通に旨いや。ちゃんちゃん焼き本家の味噌風味が要らなくなるワケでもないが、これはこれですごくアリでございますなっていう結論。よしこれ「いつか使えるレシピ」としておこう。つーかこればっかり喰っててもしばらく問題ないな俺。

 

OBSOLETE/ゴールデンカムイ

●OBSOLETE・7~10話まで見る。ほとんど説明もなく前シーズンの続き、つったって全体を貫くエピソードはあまりなくてやっぱり短編集っぽい感じの作品。濃いめのミリタリ要素と皮肉な勝敗・生死の世界、確かに虚淵プラス高橋の雰囲気ではある。エグゾフレームという安くて適当で強くて弱いものが降って湧いたら世界はどうなるか、という思考実験/ごっこ遊び/ロールプレイとしてなかなか楽しい。…このネタで、いろんな脚本家をゲストに招いてオムニバスやらせてみたいなと思ったり。5期ルパンとかスペース☆ダンディみたいなの。どうでしょうね。ランダム感想としては、7話の軍事パレードのマーチが(全然違うのに)なんかレッドショルダーっぽかったなとか、10話のサンタムエルテ信仰っての初めて知って面白かったとか、あと多田野曜平エエ声してんなとか。

●あと感想書いてなかったけど、ゴールデンカムイの3期は継続して見てた。1期2期も面白かったけど、正直その面白さは原作によるところが大きかったなと思っていたところへさしてこの3期。ぶっちゃけカネと手間のかかりようが違ってるんでしょうね…作画も演出も、アニメアダプテーションならではの死角のないエンタテイメントになってて大いに楽しんだ。毎回々々ここぞという見どころがしっかりとあり、そして話運びを飽きさせない。印象に残ったのはまず杉元ハラキリショーのとことんフザけた(でもその一枚裏側にはやっぱり死と闘争がある)お話、細谷佳正は彼方のアストラん時にコメディセンスの間がすげえ上手いなと思ったのだが、谷垣の演技も要所でエエ感じに笑わしに来てて感心したりした。あと人斬り用一郎のちゃんとした幕末映画的な錆びて乾いたテイストと、清川元夢の年輪経た演技がよく合ってたこと。その他もいろいろあったけど、ううん…こんな感じで1期もやって欲しかったなーとその辺は思った。うん

 

シュトーレンを買う

●帰り道のパン屋ちらっと見たらシュトーレン売ってる。前々からなんか気になってたので「小」の方(それでも千円足らず)買ってきた。持った感じそこまでずっしりともしてないし、ラベル見ると国内メーカの製品だしで「まあこれはシュトーレン風味の日本人向けケーキみたいなものかしら」と思いつつちょっと切って喰ったら、ううむ確かにこれ甘くて重いわ。ドライフルーツって俺そこまで好きでもないんだけど、このみっしりした存在感の中にあるならいい味の要素だ。店員さんは「このままで1月半ばまでもちますよ」つってたし、ちまちま喰いながら年を越すかね。…酔って一晩で消費したりしませんように。

 

プリテンダー/魔女の旅々/体操ザムライ

●GREAT PRETENDER・23話。それまでの敵もすべて取り込んでの一世一代の大舞台。エピローグもしっかり取って、2クールの話に見合った視聴後感を提供してくれる、なかなかサービスの良い終わり方。…まあそりゃ、要するにローランたちもあの3悪人どもと同じ側の人間だわなあ。この先があるとしたら、朱雀姐さんたちとも組んだりするのだろうか。あとこのパラレルワールドではセガール…もといラジーさんが大統領になるのねえ。誰かと思った。

総評。脚本も演出も作画もすげえ凝った作品で、先がどうなるのかの牽引力が非常に高い上等なドラマ。しかし「騙し騙されの話運びで最後にどんでん返し」と、「主役の枝村が詐欺師側とこっち側の両方の要素を持つ」の二つの構造により、毎度々々枝村が騙されて終わる…ってのがちょっとアレなことだなあ…と思ってたら、ラストアークでまさにその違和感自体をメインに持ってくる、というのが上手かった。それもすべてかっちりと決まったレールの上ではなく、ローランも枝村もイレギュラーとぶれを持っててそれ越えての大団円、という構成。落としどころとしていいバランスだと思う。

続編もあれば見たいけど、まあスピンオフの方がいいかもね。またぞろエダマメさんが自分の意志で行動してたと思ったら実はローランの掌上でした、ってのは流石に食傷気味だし。…とまあそういう感想を逆に利用した筋を書かれかねないのがこの作品ではあるのだけれど。とまれ、楽しい作品でした。グッド。

●魔女の旅々・最終話。前回がレギュラーキャラ総出演という結構最終話っぽい話だったので今回はどうすんのかなと思ったら「主人公ばっかり大量に出演」というワケ判んない形で押し切られた。これはこれで一区切りっぽい話ではあるなと思いつつ、最後の最後に次シーズンのキャラと思しきアムネジアさんなるお嬢さんを顔見世して2期への目くばせもしておく。ソツがない。

本編、あり得たかもしれない自分たちの大集合っちうのは、七人のナナというかパラレル同窓会というか…例えが古いな。カシコやバカや粗暴なイレイナさんに交じって、ゲル状とかゾンビィのイレイナさんが居るのが可笑しい。この辺は他作品のパロディだろうけど、六つ子イレイナさんはあれ本人がどうこうというよりあのお母んが頑張った結果ってことだわな。あとスタッフロールが本渡楓オンステージのふざけ方がベタでよろしい。…忍者イレイナさんってどっか居たっけ?

総評。いろんな国をめぐっていろんな話をしたい、という作者の意向はよく出ているし、実際シリアスからバカまで話のレンジが広い。どちらかと言うとキャラクタドリブンの「このシチュエーションでキャラたちはどう動くか」が重点っぽくて、割と話は大雑把だったりする。主人公のイレイナさんはじめ主に魔女さんたちがどいつもこいつもエエ性格してて、その点においての取り繕わなさが個人的に好印象だった。ただこれはアニメ化の際の取捨選択によるものかもしれないが、各地旅する割に特定キャラの登場が多くて、どうも世界が狭い感じになってたのは残念。他作品のキノの旅でも思ったんだけど、もっとドラスティックに人や町のデザインが違ったらおもろかったのにな、とかね。実際それやると世界設定構築ってこったし大変過ぎるんだろうけど。

とまれ、毎回目先が代わって楽しませてもらいました。人気あればすぐにでも2期を作れそうではある。どうでしょうね。

●体操ザムライ・最終話。最後は新垣さんたちの戦いをクライマックスとして、レイちゃんの演技力に救われるレオさんを絡めて大団円。肝心の体操シーン、感覚的に判りやすいとは言えない鉄棒演技で見てるこっちが「おお…こりゃすげえ」と思わされる、ちゃんとした演出になってて感心した。あの辺多分、ちょっとファンタジィ入ってるんだろうな…ってのも判るくらい。んで鉄っちゃんの掘り下げがいささか少なめなのが残念だが、こうして一本気に突っ走ってきた彼が実は城太郎ファンボーイであった、という仕掛けが生かされるのはこのくらいがいいのかもしれない。ある意味で主人公的な動きではあるしね。その他のキャラもちゃんと見せ場あったけども、吉野さんは…報われないんだろうなあ。多分。

総評。どうやって企画通ったんだろと思うくらい、なんか地味な作品。それは話の構成が「バトル→挫折→復活」の連鎖みたいな単純構造ではなく、登場各キャラがオリジナルな精神をもって行動し、困り、奮起し、対応することで進んでゆく…というかなり真っ当なドラマでもって作られている点でもそう。てなワケで世間的なウケは高くなかったと思うけど、でもいい作品だったなあ。一つには主人公位置の城太郎さんが、割とエエ感じに大人の感性してたので安定感があったのもあると思う。いや、天然で他者の理解に乏しいところはありますけど、それでもね。

あとはやっぱ、もうちょっと尺があったらなあ、って感じ。このコンパクトにまとめた構成もそれはそれで美点だけども、せっかくあんなキャッチ―なサブキャラをいっぱい配したんだからもっと彼らのカラミを見てみたかったってのはあるんですわな。鉄っちゃんに関してはあの喰い足らなさがストイックさに繋がってたと言えなくもないけれどね。エピローグももう少しだけ余裕があると良かったしねえ。

ともあれ、意外なほど楽しんだのは間違いない。うん、こういう作品がたまにあるといいよね、これからも。あと城太郎さんたちはちょっとレイちゃんに頼り過ぎなので、もっと助けてあげなさい。以上。

 

ぶらどらぶ

●ぶらどらぶ・1話を見た。なんつーか、押井のくせに平明なコメディ作りやがってどうした。なるほど今さくらねーちゃんやるならパクロミさんなんだな、とかそういうことを思った。でもこのまま進むかどうかは判らない…。そういう恐怖感も込みで味わうのが押井アニメ、ってことでもないんだろうけどなあ。とりあえず、本人がコンテ描いたという2話見てからじゃなあ。

 

電気鍋で豚バラを煮る


●なんか値引きやってたのでえいやあで電気鍋買った。前々から低温調理を楽にやりたかったので渡りに船。低温調理は0.5度の世界と聞いたが、これは温度設定が5度刻みという大雑把な機器…まあ私にはこの程度で構わんだろう。電気鍋形式の方が熱量ロス/消費電力少なそうだしね。で、早速休日使って豚バラブロックを醤油と砂糖とともに24時間/60度で煮る。取り出した感覚だとなんか固いな…失敗したかな…って感じだったが、皿にとってナイフ入れたらすうっと通る。…ううむ、これは…柔らかい。なんか料理店で出すような、そういうお肉みたいだ。ウチで調理した肉でこんなテクスチャのものって無かったので、すごく不思議な感覚になる。あとはそうねえ、醤油と砂糖一緒に入れたけど正直余計な塩分は無い方が良かったかな、と思ったりする。次はその辺を工夫して(あるいは工夫せずになんもなしで)やってみるか。圧力鍋モードもあるので、そっちも利用してみたい。この寒い時期の間に、なんとかねえ。

追記。ブロック肉大きすぎて一回では喰いきれなかった分を冷蔵してて、再度喰う際にズボラして冷たいまま切って喰ったらその柔らかさに感心したりした。これは確かに低温調理なりゃこそだわ…。ちなみに冷えた状態での脂身ってなんかこう…背徳的な旨さありますよね。これはでぶちんの同志たちには共感いただける項目だと思う。どうでしょう。