ヘルク

●ヘルク・18話。満身創痍で意趣返しに王都に戻るヘルク。そこで彼が見たものは矮小な煽動家と主体性のない市民たち、そんなどうでもいいものどもに仲間と家族を殺されたことに怒り心頭、すべてを蹴散らしてアリシアさんを救う。しかしそんな極限の僅かな勝利でさえも単なる次のステージへの布石に過ぎないとしたら…っちうね。ヘルクが常に明るく微笑み、悪辣な「勇者たち」に真正面から挑んで受け止めていた理由がかくあったワケである。こんな境遇に相対してまだ両の脚で立ち、更に前に進めるってのはまあ…ヘルク以外には居ないだろうな、と思わされることだ。

こうなるとラファエド卿の存在が気になるとこではある。杉田の王様は実は善でもただの悪ボスでもあるいは更なる存在の手先でもいいが、なにがしかの意志は持ちながら反逆するヘルクを止めるでもなく面白がるでもない、という卿の立ち位置は何だろうね。その辺もう一つ二つ、背面のレイヤがありそうですが。まあねえ。