虚構推理/ドロヘドロ/イド/映像研

●虚構推理・7話。寺田さんという犠牲者が出ちゃったお陰で鋼人七瀬という現象はかなりめんどくさい方向に進む。虚構のような現実が発現しちゃったのを、更なる虚構で現実に戻す…というひねくれ加減がもうねえ。フツーの感覚だと、一つ嘘をついちゃったおかげでどんどんと嘘の泥沼にハマってる、って感じなんだけど…そこら辺の綱渡り感覚がハラハラするところではある。おひいさまの図太さならなんとかしてくれるんじゃなかろうか、という期待もありますしね。あとプライベートモードで義眼義足外してリラックスしてる風なおひいさまが異形かわいい。

ドロヘドロ・7話。野球回のあるアニメはいいアニメ。塁間に底なし沼があったり選手にゾンビや巨大ゴキブリが居たり魔法使たちの死体がぶる提げられてたり、何というかもう好き勝手だなあ。藤田の境遇も併せてかなり陰惨な要素で構成されてんのに、出来上がったものがこのバカ話というのがいいやね。シャーク恵比須がバカかわいい。そして今更気付いたけど、この作品に置いてはノイさんがお色気担当なんね。…うん、充分アリやな。

●イド:インヴェイデッド・9話。イドの中のイドにおいて彼は酒井戸ではなく鳴瓢であり、そしてあらゆる記憶を持っている。となりゃやることはひとつ…ってことでまずタイマンの体と心を折りに行くナルヒサゴさんが最大効率として正し過ぎるなあと思った。実際タイマンとのバトルは(ナルヒサゴさんのダメージ込みで)カタルシスがハンパない描写だったしねえ。…杉田智和はこういうエエ声のサイコも似合いますな。そして鍵を握る存在である飛鳥井さん、もう何というかナルヒサゴじゃなくても「何とか救ってあげたい」と思うようなキッツイ状況に置かれた人で、それでも彼女を利用してるってのァそりゃ人軌を逸した殺人鬼なりゃこそだなあと思わせることである。でも、それはナルヒサゴさんも合致してるってことではあるんだよなあ。さて。

●映像研には手を出すな!・8話。出来上がり作品としてのロボ研アニメは当然ながらデキがいい。文句は無い。そして主題としてそれを支持する脇エピソード群が特筆するほど宜しい。水崎氏のアイデンティティそのものである「表現」というもの、これを両親が認めるシーケンスがいい。そらもう、ベタ展開と言やァベタなんだろうけど、「自分の演技に満足したことがある?」という問いに「無い」と言われ、だから追い続けなければならない…「これはもう、どうしようもない」と言う、その立ち位置。これは創作を目指した/している人にはなべてつきささる文言ではないだろうか。

あとはモブキャラよねえ。雑多なネタがどれもこれも、あーこいつらみんな生き生きと学生生活してやがんだろうなということがよく判る。「空調管理部が生徒会と癒着している」というネタを思いついた時点で勝ちだよなあ。その他ラップ研も落研バリアフリー研もカキ氷研も、多分このウラで一つのマンガ/アニメになるような活動してんだろうなという、それだけでちょっと目頭が熱くなる。…いやまあ、今この精神状態で学生時代に戻っても多分昔と同じにサボるだけだとは思うけどさ俺。

あとはまあ…アレだ、ロボ研の井澤声のお嬢さんのワキ汗をわざわざ1カット割いて描写してたことかな。うん。