夢の話はだれも聞かない

●夢を見る。夜中にトイレに起きたら水が流れず、窓も壊れかけていて使えなくなっている。確か下にもトイレがあったはずと階下に降りたら廃墟のような様相である。青く薄暗い光に浮かぶ瓦礫の山がなにやらキレイ。大家の女性が奥の扉から出てくる(現実にはそんな人居ない)。白いファーのついた黒のコート姿、青いアイシャドウに真っ赤な口紅、長いパイプでタバコ喫ってる50代女性というすごい格好の人である。ここのトイレも使えないからあちらがわの階段から二階に上がってそこのを使ってくれと言われる。その階段を登ると幅5m・奥行き30mくらいの広い通路で、円筒形の天井にある飾り窓からやはり青白い夜の光が差し込んでいる。数人の通行があり、傘を持っているので外は雨のようである。扉を開けて外に出ると雨の夜、とんでもなく雑多な街路である。すこし進むと右手に鉄道路線の管理室のような場所が見えてくる。大きな窓から路線図と、運行管理盤が見えている。運行管理盤はモニタとか豆電球とかLEDとかではなく、物理的に溝を切った路線に金属製の小さなコマが動いて運行状況を示している。その奥は喫茶店のようで、卓の客が珈琲などを飲んでいる。壁面は全て本棚で、そこから好きに本を取って読んでよいらしい。夜の空の向こうには大きな女性像が町の雑多な明かりに照らされ、銀と真鍮の輝きを放っている。左に曲がるといささか古びた橋があり、下を覗くとこれまた雑多な光と物と人でごった返す通路である。橋を渡ったすぐそこは数階建てのリサイクルショップ、ああこういうのが家の近くにあるのは便利だな、あれもこれもここで揃うな…と嬉しがってるところで目が覚めた。

家を出る直前くらいからブレラン的世界そのまんまで、BGMもブレラン冒頭の都市を空中から見下ろすシーンのイメージだった。全体的に、こういうのがええなあ俺、というのがかなりストレートに出てた夢であり、個人的には結構レアなケースだと思う。