弱虫ペダル/ジョジョ

弱虫ペダル GRANDE ROAD・20話。今泉VS御堂筋で一本の話。二人のライバル性は全くシンメトリーってワケじゃなく、どっちかっつーと今泉さんの方が相手に対する執着が強いっつーかね。御堂筋さんは強力な敵役ってことでいろんな人と因縁がある一方、今泉さんは劇中の言葉どおり「俺はお前に何度も負けてきた」お人ですからね。そして彼らのモットーも対照的に個VS多、一人こそ真理という御堂筋さんと仲間あってこそという今泉さん、という対比である。まあそういう一幕。

どこまでも利己性を重視する御堂筋さんが、「相手が二人いること」を利用した妨害をするってのが上手いギミックですな。ずうっと前一直線な自転車レースという舞台で、変化付けてバトルドラマ構築してくってのは大変だと思いますけど、よくやるよなあと感心したりする。登り一辺倒の中の大きな下り区間での様相とか、いちいち面白いものね。…結局勝敗は今回はつかなかったけど、まァねえ、小野田さんが後ろに控えてますからね。ヤな言い方だけど、ここで今泉さんがぶっちぎって勝っちゃうワケにもいかんしねえ。うん。

初期に出てきてヘボい解説してたヒロタヒロシさんが再登場。回想シーンを丁寧にやってくれて思い出すことが出来ましたが、でもあのかわいいんだか何だかよく判んない彼女さんの方が印象的ですな。回想っちゃ冒頭、御堂筋さんの過去の因縁シーンも出てくるんだけど、この時の遊佐声が実にフツーであって直後のすっげえキモさが際立ちます。アフレコ大変やろなあ。

ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース・32話。バステトのマライヤさんの裏で繰り広げられていたVSセトのアレッシーさんの巻。これもアニメ2話分ではちょっと尺があまるかなと思ってたが、イギーの様子を挿入して割とエエ感じに調整してましたな。ジョセフたちの戦闘を見てそのままスルーしてんのはこの時期のイギーらしくてよろしい。

さて。雰囲気としてはコメディテイストの強いアレッシー戦だけど、要所々々で結構えげつない描写もあるのがジョジョっぽい。「ガキに容赦のないアレッシー」の表現で、アニメとはいえ子供を殴り飛ばし蹴り倒してあまつさえ銃も抜くってのが振り切ってんな。こういう異常性を明言するキャラって3部には意外と少ない。こっからあと4部5部になってくるとてんこ盛りなんですけどね。そしてコメディ部分は主にえっち方面。ジョジョ作品でも屈指のサーヴィスシーンだけど、斜め上から背動使って回り込んでまでお風呂シーン見せるって、どこまでの力の入れようだ! いや、笑いましたよアレ。

んでまあアレッシーさんですが…ううむ、小野坂キャラそのまんまやな! 急に興奮して喋り倒すとことか単なるご本人である。ギャグベースでどこか不気味な雰囲気ってのはハマり役っすねえ。非常にアレな男を好演しておられる。すごいね! うん誉めてますよ! あと親切でえろい女性は甲斐田裕子、子供ポルに藤田歩と手堅いキャスティング。この作品ってこういう、割とガチなキャスティング多いよね。舞台的な演技力が求められるってのもそうなんだろうが、何かこう…ヴェテランや中堅辺りの声優の方からツッかけてって「やらせろ!」とかあんのかしらとか思ったりね、うんまあね。いいけど。