咲/マジンガー/化物語/ザムド/ハガレン

咲-saki-・16話。コロモさんはラスボスに相応しいチートな能力持ちさんである。ちうか確かに、主人公がリンシャンキャラとなればハイテイが得意技くらいじゃないとムリだわな。しかし彼女の強さはそういう「単一の必殺技」にあるのではなく、盤面の支配力そのものであって…という。


麻雀なので当然4人の競技者が居るワケですけど、流石にラストバトルだけあって4人各々の役割の立たせ方に遺漏がないな。てことでコロモさんを不動の仮想敵として、今回の主役は池田のねこみみお嬢さんである。オカルトリンシャンの咲さん、深い読みの参謀キャラっぽい小林ゆう(部長じゃねーのか!)、とある程度打ち筋の設定が決まっている二人に比べ、ねこみみさんはあまり麻雀の腕としての属性は薄い。その「薄さ」を逆手に取り…ちうか取らざるを得んのだけど…大きな流れに翻弄されつつ必死で抗う、というドラマを担っているのが彼女であるのだな。ころころと変わる感情と表情が楽しいことだ。


しかし何だ、コロモさんは「自分と麻雀を打った人間に恐れられる」ことがコンプレックスらしいが、まァ…打ってるときのあの性格じゃしょうがねェよな、と思った。目ェ光らせて笑いながら威圧されちゃあなあ。


真マジンガー 衝撃!Z編・17話。ゴーゴン大公の登場、そらまあ大公だから男爵や伯爵よりは強いだろうなあ、と思ったらあっちう間に退場しましたよ、の巻。…いやまあ、この作品のことだしすぐ復活したりすんのかもしれんけど、あんなけ鳴り物入りで大登場した途端に棄て台詞とともに死、っちう流れがかなり面白くて参ったりした。


そしてマジンガーさんたちは何故か過去の記憶世界でバトルってますけどね。あしゅら男爵の元の人たちの名がトリスタンとイゾルデなのは「何でまた?」てな感じだけどまあいいや。とりあえず、あしゅら的ユニゾン喋りしてない山像かおりさんがエエ声なので満足です。やっぱこういう演技がかおり姐さんよねえ。あと助っ人として現れたくろがね屋の面々、キッチリ軽トラに乗ってんのが絵的にとても良いっすな。出入りっちゃァ軽トラ分乗よなあ。


化物語・4話。OPとED変更…ってこれ、アークごとに作り変えるとかそういう贅沢な方針でやりますのんか? すげえな。OP絵は今回話のゲストキャラであるでんでんむし小学生さんをフィーチャーした絵と歌であり、それまでのと打って変わってきゃらきゃらりんとして一見かわいらしいデキながら、登場人物がみんなマヨイさん、っちうちょっとした「病み」風情はフレーバーとしてアリ。


てことでマヨイさんの迷い物語。今回になって気付いたけど、でかいリュックとツインテででんでんむしのキャライメージなのな。「ハチクジ」という苗字にも色々仕掛けはありそうだけど、訪問先が「綱手さん」ってのが何か怖いな。リュック取られてナメクジにされちゃうぞ。…ははあ、「家が見つからない」ってのもその辺の仕掛けくさいな。


水平と垂直で構成されたモンドリアンみたいな画面設計とか、いつも通りに凝った演出ではあるけれど、昼日中の風景ってのもあって案外おとなしい雰囲気ではあったな…ワシが見慣れてきただけかもしれんが。また「同じような風景で迷うご一行」という主題との呼応もちゃんとしてたしね。…さて、となるとメガネおさげいいんちょは何のイメージを背負ってるのだろう。ま、それはおいおい。


亡念のザムド・17話、録り逃したのでナニをアレして補完。ナキアミさん故郷に帰り、パクロミ声のやたら鼻っ柱の強そうな妹さんに会うの巻。そんでアキユキの名を忘れた者は、「なんとか療法」みたいなことしてる隔絶の地で、ゆっくりとただ生きている。


さて、その地でも手紙仕事をすることになるというアキユキの妙な「縁」も面白かったが、この手紙配達シーンがねえ。ラジオの古谷徹デムパ説教をBGMに不幸っぽい手紙を届けて回るという、何かステキに実験映画っぽいシチュエーション。こういう…何かその、微妙に歯の噛み合せがずれてるような変な雰囲気はお馴染みになってきたな。


そしてハルさんはその一本気さを根谷美智子さんに認められたりして、脱獄の手引きを受けたりして。うーん、根谷さんってば裏表がバリバリありげなキャラだけど、ま、ここは乗っておくのが得策でもあろうて。…しかし先の読めぬアニメだなあ。ヘンなの。エエけど。


鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST・17話。ロスさんが軍の陰謀のカタに嵌められる話。一発の銃弾だけという実に薄弱な証拠なのが、却っていかにもな雰囲気ではあるなあ。アカン状況はアカン流れを呼び、来て欲しくない助けやら会ってはいけない上司やら、そして最期は純粋に炭化してしまうロスさんである。うわあ、容赦ねェ!


こういうショッカー表現はこの作品の味でもあろうけれど、さて…一連の流れで描かれている/あるいは「描かれていない」シーンたちは、マスタング大佐による偽装作戦を匂わせてる雰囲気もするんだけどね。ま、ホンマに焼き殺しの非情作戦、ってのもありそうなパターンではあるけれど。


まあロスさんの死がフェイクであれ真であれ、この作品のイマイチ重くなり切れない演出は今回もちと残念ではあったな。もっと「ああ、取り返しのつかないことに!」てなタメがあっても良かったか、と思う。あと、今んところシン国の人たちはほとんど話に関わってきてないな、と思ったが次週以降はもうちょっと絡んでくるかな?