不完全な真空

スタニスワフ・レム。ワタシはそれほど良い読者ではない。ソラリス・砂漠の惑星・エデンの三部作と、完全な真空・虚数の二部作を読んだのみである。いやー、古本屋で注意して「あったら買う」つもりではいるんですけどねえ。ぜんぜんダメです。


最初に読んだレムは「完全な真空」だった、ってのもイガんでますね。まあインパクトでかかったですよ。「存在しない本の書評集」という一発アイデアで、ここまで虚構を突き詰められるもんかね、と感心したものだ。基本的にはバカの所業である。あたりまえである。カシコはこんな無駄なことしないのである。ねえ。バカ万歳。


…なんでいきなりこんなこと言い出したかってぇとですね、さっきふと本棚見たらですね、この「完全な真空」の3つ4つ隣が「民明書房大全」だったのである。別に意図してそう並べたわけではない。あっちの本を読んでこっちに入れ、こっちを見たらそっちに置き、とやってるうちにそうなっちゃっただけである。でもなんか、その並び見てたら可笑しいてねえ。かたや存在しない本の書評集、こなた存在しない引用元の集成本。…レムと宮下、構造は一緒じゃん! スゲエぜ男塾! バカ万歳。