エウレカ/びんちょう/牙

エウレカセブン二階建てで最終話。司令クラスタを破壊したデューイはニルヴァーシュに迫り、それを阻止せんとホランドが迎え撃つも、それは実はワナであって…とまあ、ワタシ色々書いてるが本当は良く判ってない。とにかくデューイの(表面上の)行動法則がどうも支離滅裂気味でして。あとであれはああいう意味だ、こういう意味だと言われても結局ピンと来ないような気がする。


んで、結局エウレカは星を救う人柱となるのだが、それを救いに行くレントンの話が最終話。抗体との戦闘などの脚本上のシカケが、やっぱりどうも「わざと臭い」のは相変らず。…でもまあ、それを押し切った作画的充実度は流石に高かったな。ストーリー自体については特にないなあ。「ありがち」の域を出なかった、とは言えるか。


総評。5点満点の3点、って感じだった。「まあこのくらいの点数やろ」ってんじゃなくて、アレコレと足し引きして3点。1年にもわたって質の高い作画をキープしたのは素晴らしかった。突発的にさらに良くなるんだからすごいやなあ。大変だったと思いますわ。また、細かい描写や演出も上手かった(上手い、という感想が良い事かどうかはこの際措く)。


一方で脚本、あるいはシリーズ構成はどうもワタシの是とする所からはかなり離れていった印象がある。脚本家ごとにコロコロ変わる人物造型、同じような主題を経験値も溜めずに繰り返す展開。特に中盤は、ゲッコー号のどのキャラに対しても好感情が沸かない状態でチンタラと続き、ホトホト参った。


また、ラスボスたるデューイさんが結局単なる「記号的悪役」になっちゃったのはどうかなあと思った。物語を引っ張るべき敵キャラはアネモネと赤青夫婦に一任、って感じで。…というワケで、意気や質の高さは認めるものの、大絶賛な作品とはならなかったなあ。


こっからは蛇足。ワタシがこの作品に対して好感情を抱かない原因は他にあって、序盤でやってた「レントンはじめてのお使いドッキリ」回、個人的にアレがある限りこのアニメを百パー好きにはなれないと思う。「こういうのを是とするヤツらと1年付き合わなあかんのか」と心底ゲンナリした覚えがあるので。弱者いじりギャグやるなら性根いれてやれや。あんな脚本で「笑いの神」がどうとか書く神経を疑ったものだ。


びんちょうタン7・8話。鋭利な頭髪を持ってて何かというと目が回る、というかなり謎属性のあろえの人が登場。ビニールプールを破いてしまう、というエピソードが悲しくもおかしい。それを「家系」で片付けるお母さんも大したタマだが。…アロエって炭と関係あったっけ?


二話目は犬を飼う。…なんかそのう、プルート犬飼ってるみっきい鼠みたいな倒錯感があるなあ。しかしびんちょうの「一人ただいまおかえりの術」はあまりにも寂し切ないじらしい。ああ、だれかなんとかしてあげてー!


●新番組・牙。なんか知らんが、これは何かとのタイアップアニメなのかな? …それにしてはすごくトーンが暗いんだけど。猫背先生のキャラが実にヤな空気感で「おお?」と思ったらマッドハウスだったよ。あー、なるほど。


召還系のバトルアニメみたいですね。ここは俺のいる場所じゃねえ、と町々のドアを壊して回っている主人公。だいぶと壊れた人ですが、そのオカンはもっと壊れてました。開き切った瞳孔が恐いよ。そして幼馴染のナヨ兄さん…この人が実にやおい献身的で、もうイッパツでファンフィクが作られそうな勢いだ。ゆくゆくは敵になるのかな。


総じて真面目なアニメだな、と思いました。マッドハウスらしい濃い目のキャラも、個人的には割と好きなデザイン。ただ、次回以降は異世界譚になりそうなんだよな…。どうも手垢がついてる感じで、今後見るかどうかは微妙。