エウレカ/蟲師

エウレカセブン41話。新OPのイントロがアメージンググレイスだと今ごろ気づきました。ニブいにも程がある。迷った末に真実を得る、素晴らしきは天上の愛なりき…なるほどねえ。


サクヤの内面への旅。エウレカは巨大な図書館の中にサクヤの姿を認める。それは矢島晶子声の無邪気な女の子であった。…周りの本が全部タブラ・ラサ状態だってのが判り易過ぎるな。


外界連中の「重さ」に対するサクヤの「軽み」がなかなか。「もう大失敗!」って、シチュー焦がしちゃったえへへ、みたいなノリですなあ。今のノルブの飄々たる性格は彼女の影響でしょうか。それともその逆かな。エウレカとの「うん、うん」な会話が微笑ましくて良かった。


会話を終えて出てきたら、髪の毛伸びてたエウレカさん。御髪も伸びるほど長い間ノロケ話聞かされてましたヨ、ってこと? 今ひとつ必然性は判らんが、何となく「クライマックスですよ」って感じはするか。


蟲師14話。竹林から出られぬ男。しかし彼には不思議と悲壮感が無い。それは畢竟、彼に出て行くという意志が無いからである。その限りに於いて彼は幸せである。そう、その限りに於いて、だ。


先週もそうだったけど、この地域ではまた主題がエウレカとかぶりましたね…って、先週の黄泉下りはちと違うか。今回は植物との異種婚姻譚、あっちは蓮でこっちは竹ですな。竹で娘とくりゃ家具卸問屋の看板娘の故事ですが、この作品でそんな素直な話運びになるワケが無いのであって…。


とにかく、価値観や立場の逆転・変化の積層が見事でした。出られない原因は娘かと思えば、実は男本人が原因である。竹林に囚われていると思えた男は、実は「里」に囚われていた。うーむ、重ねて来るねえ。


蟲と人との交差は道ならざる結末を産むが、最後の最後に新たな展開が見える。それは素直な大団円とはなり得まい。改めて竹林に囚われることを意味するのだから。…しかし上記の通り、それが男の意志ならばその限りに於いて彼は幸せであり、それは余人の図るべきことではない。この作品の一貫したスタンスですね。


今回の主役である「竹林」、これが抜群の存在感。竹自体も美しかったが、あの笹の葉乱舞! そら子供も大喜びだ。あと地面もイイねえ。竹山の地面ってあんな感じなのよ。あのうねったようなアンデュレーションとかも。