キャシャーン

キャシャーン Sins・21話。ルナは確かに癒しを与えるが、リンゴにはどうも彼女の存在に歪みが感じられてならない。沈まぬ太陽、枯れぬ花。それは本当に癒しなのだろうか? 自己破壊衝動に身を委ね、翌日には再生していることが健全なのだろうか? …そんな欺瞞の救いだろうとも、死ぬよりはマシだ。疑問は永らえてから改めて考えれば良い。というまあ、そんなオージの変節話。そら身近にいる者が滅びるとなれば、思想云々言うてられんわなあ。


以前は死を振りまいていたというルナ、今は生命を与えているルナ。ラベルとしての行動とは各々の雰囲気が逆なのはこの作品らしいヒネクレ方ではある。一見善悪を超越した存在のような現ルナではあるが、去らんとするキャシャリンに「待って」と声をかけるトコ見ると、この人にも何らかの「内面」が垣間見えたりはするな。


後半のアクションは今までとは逆に、贖罪としてか痛めつけられ続けるキャシャーンの絵。なかなかに容赦の無いヤラレっぷりで様式的な美しさもあったりしたり。原画見るとおお、木村圭市郎とか居てはるやないですか。このオッサンもすげえなあ…。そんな人と田中宏紀が並んでるってのも、またなんちうかエエっすねえ。

蛇足的余談

昨日の続きの雑談。MTGのカードをダラダラ見てるのが好きなワシである。歴史が長いのでいろんなカードがあるんですよと紹介する対象としては、アシュノッドのクーポン(「ジュース買って来い、マジで」っちうカード)とかプロポーズ(「結婚しよう、マジで」っちうカード)とかが定番なんだろうけど、最近の日記の流れとしては言葉遊びっぽいものを挙げときましょうかね。


てことで火想者ニヴ・ミゼット。流石マッドサイエンティスト頭目ドラゴン、フレーバーテキスト(雰囲気付けの文章)が言葉遊びになってる。詳細はここにある通り、90°傾けたら読めるようになる文章っちうワケ。“(Z-->)90°-- (E--N2W)90°t = 1 ”が“NIV - MIZZEt = I”。流石にこれは翻訳できない。


でも、エライ苦労して翻訳してる言葉遊びもあるんですよ? っちう話。それがみんなで歌おうABC。フレーバーにアルファベット版いろは歌を使ってあるのですが、これをなんとキッチリ日本語訳してるんですなあ。“The quick onyx goblin jumps over the lazy dwarf.” →「歴戦経る素早い黒小鬼、怠けドワアフ達をひらり。裃の鵺、棟誉めて夜露誘う。」…うん、カッチョいい。


いろは歌は昔作ったことがある。十年以上前に刷った年賀状。

安野光雅が年賀状にいろは歌作ったとエッセイで書いてたので、じゃワシも、とやってみたらエッライ苦労しましてねえ。何とか形になってやったあ、これでよーし、と刷って出したら「何だこの意味不明の文章は」と言われました。くうう、中途半端せずにちゃんと説明すれば良かった。