ドリフターズ/ジョジョ/オルフェンズ

ドリフターズ・4話。オルミーヌさんにより語られるこの世界についての解説は、なんかかんか信長のモチベーションに訴えかけるものがあったと見える。しかしそれはオルミーヌ、あるいは十月機関の意向に沿うものとは必ずしも言えないかもしれない。なんせ彼はぜったいあくだからな! …まそれはともかく、黒王の侵蝕に対してのカウンター勢力はいまここに、このドリフ三人とエルフたちによって本格始動する…ってところで。

エルフの置かれている状況、その気質をちょっと聞いただけで「もう充分」と唇を曲げて笑い、その場で(豊久を使って)エルフたちをアジってたちまち反逆勢力として纏め上げる信長さん。実に手馴れた「ワル」っぷりであり、原作者はやっぱしお話としてこういう流れを編み上げる手管が上手いなと思う。その直後に豊久に「俺はお前の息子ではない」と言わせてちょっとした弱点も見せる、ってのもソツがない。与一含め、もうこの三人で勝手に話が転がる段階だったんだろうなあ。

一方の黒王はその救世主としての存在意義を遺憾なく発揮しておられる。人を救おうとして人に拒絶されたので人ならざるものを救い人を滅することにした、と語るこの人は、もう根っからの「救う人」なんですな。それがどこまで本当なのかは置いておくにしても、そら抑圧されたものたちからすればこれ以上ない救世主ではある。…確かに、これは人にとってかなりどうしようもない対立者ですわなあ。

あとはその、オルテですか。これがどういう役割をするのか…その辺も気になる。気になるっちゃあ直さんですけど、こっからしばらく出てこないんだっけ? ああ気になるねえ。

ジョジョの奇妙な冒険・31話。主に鉄塔の男・鋼田一さんについての話と、この7/15に発生した複数の話についてちょいちょい絡めながら描く。そーか、エニグマもチープトリックも同じ日の話だっけか。割と凝った再構成になってて面白いが、できたらこの再構成が生きるような何かが次回辺りにあるともっといいな、とも思う。

さて。ジョジョのこの段階では結構珍しい、本人に制御できない暴走タイプのスタンドですな。多分「鉄塔の中に住む男」というシチュエーションの面白さから逆算して構築されたスタンドでしょうけども、その妙すぎる状況と能力によってなかなか印象に残るお人である。まあワシがこういう「様々なリソースを使ってなんとかやってる」ってなモノにフェティシズムを感じるからってのもあるんでしょうがね。あとここにミキタカさんという4部でもヘンテコ最右翼の存在が絡むってのも、変化球の盛り合わせのような豪華さがあってよい。何の豪華さだか知らんけど。

鋼田一さんに遠近孝一。この人も青少年声が衰えない人ですな。あとなぜか仗助のオカンの声が豊口めぐみから伊藤静に代わってて、あれ体調崩しでもされたのかなと検索したら出産休暇ですか。これはご自愛を。しかし流石プロ声優、違和感ねェなあ。

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ・30話。地球で進んでいるめんどくさい陰謀、しかしそれにブチ当たれるような鉄華団のメンツは火星。組織が大きくなってしまったことは弊害もある。…特に、そこに付けこんで来る輩が出てきたようなときはなおさら、だ。てことで、アリアンロッドのおっさんは髭のおっさん使ってまず鉄華団の結節点に楔を入れたのでした、の巻ですね。こんな集積した面倒事をタカキ一人にしょい込ませる、見てるだけで胃が痛くてしょうがない展開。無論胃が痛くなる程度で済むはずは無く、多分こっから血とか命とか…ねえ。

初出時にあからさまなお堅い役人タイプで出てきてチャドとソリが合ってなかった文官っぽい人、地球支部のラディーチェさん。第一印象がソレってことは実はエエ人なのでは、というルートもあるかしらと思ってたら「鉄華団のケモノどもにはアレルギーが出るんですよ」というような人でした。どうもこの人にもバックグラウンドはありそうだけど、それはとりあえず置いといてこの状況は実にヤバい。直接的な武力も暴力も無いのに、周囲の配置具合で「ああ、これはもうダメかも」って感じに見せるのは手管やなあ。敵さんの実働キャラであるガラン・モッサなる三宅声の人がまた、絵に描いたような頼れるおっさんであるのがこれまたヤバい感じに拍車をかける。数少ない大人のチャドは不明、ラディーチェは危機の原因となればもう…タカキさんはどうしようもない。

明らかに初動には鉄華団が間に合わない状況、何も起こらなければ団の壊滅から紛争状態へ進むってとこだけど…どうだろうね。肝はやっぱ姿の見えないチャド(とかマカナイさん)なんだろうかね。…にしても、地球と火星という物理的な距離がちゃんと描写されてドラマの道具立てとして使われてるってのは割といいと思う。その辺、あいまいになっちゃってるケース多そうだもんね。