キルラキル

キルラキル・12話。乱入者針目縫さんは当然強い、リューコちゃんの敵うところではなさそうである。その上父の仇としての状況を事細かに語り、ますます逆上するリューコちゃんはとうとう暴走状態となる…どうやらこれが狙いのようでして。つーかまだ確定じゃないとは言え、どうもマジで父の仇はヌイさんのようだなあ。

てことで暴走リューコちゃん・ヌイさん・サツキさんの三つ巴バトルの大嵐である。男どもが「あの化け物の中には入っていけない」と諦めを見せるのもよく判る無茶な状況であるが、そこにただ一人突っ込んでったマコちゃんさんが本当に男前…いや、女前。赤熱するリューコちゃんに抱き付いて掌底カマして正気を取り戻させる。ジャジャっとした斜線で処理されてるからそこまで深刻にも見えないけど、あれホンマは体の至る所が焦げてる状態だよな。うーん、やっぱ女前。

以前何ぞの作品でも言うたことがあるが、アニメや何やの強さ描写基準に「人間性の欠落」ってのがある。上で化け物と書いたけど、そのような強さを有してるってことはどこか人間を超越している≒人間性を失っているのだ、ってな考え方ね。今回で言うなら暴走状態のリューコちゃんも然りながら、一番は針目縫さんのものすごく超然としたパーソナリティがその欠落性の大きな例だろうな。纏父ちゃんに目を潰されたときやサツキ様に図星っぽい指摘されたときにそのノンシャランな態度がはがれるんだけど、そんな人間性の獲得が彼女強さの「ほころび」に見えるんだよね。ああ、イラッと来てるってことはひょっとしてこの強さも崩れるのではないかしら、ってな風に。

しかし多分、サツキ様はそういう強さを認めない、人間を捨てることを是としない人だろう。人として人のまま強くある、そういうキャラのような気がする。だからこそ、マコちゃんの赤熱を厭わぬ「人間性の回復行為」に手を出さず、またヌイさんに手を出させなかった…のではなかろうか。ま、よう判らんが。

にしても、両雄激突…両雌か? まいいや、あの大暴走場面に飛び込んでって、エフェクトの奔流を文字通り泳ぎ切ってリューコちゃんにたどり着くマコちゃんは本当にすごい。ある意味、この人が人間性の強さを体現してんのかもしれん。いや、なんかマコちゃん、普段から人間として大事なものが足りねーような感じもするけどさ。まそれはそれとして。