弱虫ペダル/ガリレイ/サムライ

弱虫ペダル・4話。ナニワのスピード大好き男、鳴子章吉登場。見たまんまであまり裏表の無い、嗜好どおりのストレートな兄ちゃんである。ガサツで図々しいが友人思いでアツい、あとついでにあめちゃん好きという…前回も言いましたがカンサイテンプレのお人ですなあ。

さて、彼の紹介とともに語られるはまず、自転車乗りにおける仲間という要素。本人の資質が大である競技とはいえ、チーム戦かつ大量の他競技者も居るという本作のメインレースにおいては(あとマンガ/アニメの構成においても)チームメイトとの連携・協力というネタは欠かせない。その辺はどっちかっつーと今泉さんのキャラではなさそうだし、ここで鳴子さんに担当してもらうってのは判りやすくてよろしい。またそこに至る最初の一歩、帰ろうとする鳴子さんに声をかけて引き止めるという行動を、小野田くんの方でもちゃんとやっているのもよし。やっぱ小野田くん、ここぞってところで引きこもりとは無縁な体質よね。

あとは今後小野田くんの属性として重要になってくるケイデンスが大々的に登場。ギア比いじって坂道適応させてる自転車で、鳴子さんを驚かせるくらいのスピード出せるだけでもスゲエもんよね。「こんなこともあろうかと」というノリで仕込んであったギアチェンジにより一段上の速度に上るシーンは、派手なエフェクト等は無いものの「ちょっとオーバーやろ」ってくらいに間合いもあってなかなかの効果。この手の定番、ヘンなポエム付き。…仕込みの主はやっぱり寒咲さん。仕込んだだけでどう使うかは説明ナシ、この子やったらなんかかんかやりよるやろ、というヤリクチが何となく「らしい」というか…。

ガリレイドンナ・3話。悪の巨大企業アドニムーン。彼らは他社のメタンハイドレート供給源を潰しつつテメエのソースで独占しようとしている判りやすい悪役である。つーか判りやすすぎるのであって誰か疑え。後半の危機一髪シーンで戦闘中なのに姉妹喧嘩と引きこもりの様子をノンビリ描写したり、それまで謎だったことが試しに口にした一言で解決に向かったりという、この辺のちょっと古臭い話の動かし方は…「それも味」というべきかもちょっと丁寧にヤレよというべきか。ま、今んところはずんずん進んでゆく話の流のおかげでまだイケますけどね。ま、それはそれとして。

とりあえず両親とも存命は確認されたものの、どうやらお母んの方は記憶喪失になっちゃったようで(この設定も古いな!)。となるとのちのち、自分ではそれと知らぬままにお母んが敵側に利するようになる可能性もありそうやな。一方のお父んは追われる身ながら、何とか無事ではいるようで。しかしお父んはそのスキル的に大いに役立つようなものが乏しいだけに、ちと頼んないところはあるだろうか。

さて、三姉妹とガリレイオタ一人と金魚AIの旅は始まったばかり、まだお互いにギスギスしたところもあったりしてなかなか難しい。次女のカヅキさんが割と屈託の多い人みたいで、ここにあんまし空気読めないアンナさんが絡んでくるとこじれ気味になるという。ま、その辺の克服もテーマの一つではありましょうが。あと敵のスカシ兄さん、すんでの所で空賊によって三姉妹を取り逃がしたというかなりな失態を演じといて「フフンなかなか面白かった」という、筋金入りのカッコツケ具合がなんか面白かった。ダメじゃん!

サムライフラメンコ・3話。冒頭いきなり「あなたサムライフラメンコでしょ」とマネージャさんに問い詰められてるハザマさんである。怖い、実に怖いなあ。そこはなんとか乗り切るも世間的にはすっかり話題の種となり、だんだんと隠しようがなくなってきている状況。ネットニュースのおっさんもニヤ付いてる中、さあどうなるって所でTV局が見つけてきたサムフラさんが大登場! それは藤岡弘っぽいおっさんでした! えー!? という話。

マスコミによるやらせという、なんか妙にタイムリーなネタのお話なんだけど、どっちかっつーと話のメイン対象は局じゃなくてこのおっさん、小杉十郎太声のカナメさんにあるようで。事務所でのマネージャとの会話とか見てるとそこそこ常識的な面もあるようだが、さてこのノリのどこまでが本気でどこまでが「ゲーノー界のお約束」的なものなのかイマイチハッキリしないところ。ハザマさん(とゴトーさん)があっさり丸め込まれて二代目フラメンコとして画面デビューしたのがカナメさんの独断だったらしいとこ見ると、ここである程度まではテレビ側の思惑を外れることになったのは間違いなさそうだが。…んで裏表アイドルの人はゴトーさんの替え玉に気付き、さて次回どうしかけてくるか…ですな。

途中のカナメさんの資料映像的アクションシーン、車の爆発やらアクションやらが妙にエエ動きしててちょっと面白かった。あれ、そのまんまの特撮なら結構カネかかってたんと違うやろか。あと特撮の敵怪人、着ぐるみが口パクしてましたけどもこれもそこそこ凝った仕掛け…っつーか、実写ならぬアニメ作画的に、身振りと動きで「話をしてますよ」という体を作る特撮的技法を描くのはめんどくさいもんね。