新世界より

新世界より・11話。サキさんは平穏な日常の中に見え隠れする精神的なささくれ、のようなものに気付き、それは周囲の友人たちに伝播する。…通して見るだに、サキさんたちはなんべんもこういう「事実の隠蔽工作」をくぐってきたっちうワケやよね。そしてそんなシンドい事実に対して、折れず曲がらず向き合うことのできるサキさんのような強さを持った人はそれほど多くない、と。

てことで、今までも何度か出てきた心理操作の話。やっぱ誰かが記憶を改竄してんだろうけど、たぶんその人は並大抵じゃない呪力を持ってんだろうなってのは容易に想像が付く。…だからこそ、倫理委員会だのに呼び出し喰らうってとこでこんなにドキドキするんじゃもんね。長のお声が榊原良子じゃもんね。今は割と優しいけどどうせすぐにドス効いたお声になるんじゃろ? そうに違いない。

シュンさん…もといミスターXの家の跡地に立つシーン、彼らの中で記憶が戻りかけるにつれて陽光が薄れてゆく、という演出がなんか面白かった。普通は真実ってのは明るいものだろうが、この場合は暗い曇天に喩えられるようなものと捉えられてんのだね。あとやっぱ、今まで同性間の親密さ推奨だったのが急にヘテロばっかしになったの見ると…強い心理操作されてるってことなんだろうなあ。