ジョジョ/宇宙兄弟

ジョジョの奇妙な冒険・11話。前半はストレイツォとの決着、後半はシュトロハイム登場…と序盤的になかなか見所多い回。本領発揮の飛田展男ストレイツォ、イケメン具合と少々粘着質なキモさの同居した演技がよし。そして伊丸岡篤シュトロハイムは…ううん、大御所のネームバリューとタイプキャスティング具合によらない、現実的なキャスティングとしてはこれ以上望めないくらいのグッドな雰囲気と熱演で感心したり。テンションたっけーな! これからどんどん見せ場も多くなってくるだろうし、ぜひともがんばっていただきたい。

今回はこの作品にしてはかなり作画の安定ぶりが高くて、ジョセフのゴツい筋肉とかアクションとか、なかなか豪華な雰囲気でよろしございました。あとストレイツォ相手に鏡と手榴弾でトリッキーな戦闘を繰り広げる辺りも非常にシャープな演出になってて、ギミック自体のちょっとしたムリっぽさをそれほど感じさせない勢いがあったっすね。うん、第二部本格始動の回としてよいクォリティだったと思う。

二部OPは今回初登場だが、一部とも違いつつもキッチリジョジョ的な雰囲気のあるOPになっててなかなかよし。そーそー、二部ってこんな感じのポップな色調とキラキラエフェクトが印象的だったっけか。あとアレだ、ドイツパートのBGMがものすげえそれらしくてなんか笑ってしまった。大仰な男声合唱でグイグイ押してくるという…アーリア的美徳であーる! っちうかそんなような。

宇宙兄弟・37話。月面でのヒビトさんたちや報告待ちの溝口さんというドラマをちょいちょい挟みつつ。最終的にはムッタさんが合格を知らされるまでの話。ううん、さすがにここまで長かったねえ。しかしまあ、尺に余裕のある(悪く言えば引き伸ばしっぽい)テンポのこの作品なりゃこそ、星加さんから合格を告げられて万感こもるムッタさんのシーン前後は、タメも細かい演技も実に効果的だった。表情と体の動きが」エエね。ああいう、なんか不随意的な動きになるよね。

一方の溝口さんは「あーやっぱしねー」って感じで不合格。理由としては当然のことながら協調性の無さである。生涯ずっとトップで走ってきたという彼の自負は、そのまま周囲からの孤立を意味している。他人に頼ることのできない人は、他の業種ならともかく宇宙飛行士としては致命的ってことだ。時代が進んでもっと宇宙が「枯れた技術」になってきたら、溝口さんのようなタイプも辣腕を揮えるようになるのではなかろっか。…予告の時の彼の表情がなんか柔和なのは、いろいろ吹っ切れたってことかしらね。さあ。

月面では低重力のため、地上では割と間抜けな行動のために兄弟お互いにデコにバンソコ貼っている、っちう呼応もまたこの作品らしい細かさですな。次回の記者会見でその辺もお話のネタの一部となるのだろうか。にしても会見急やな! 準備もなしかいな!