物語中のキャラクタのNPC化

●以下ホンマに単なる雑文。マンガでも映画でもいいが、それまで描写されてきたある登場人物の心理描写が無くなったりする場合がある。バトルものや恋愛もの等のカケヒキがある作品の場合が多いですな。その状況が一時的ならば、そのキャラクタの表面的行動を額面どおり受け取ってはいけない。行動の裏に別の真意があるというケースがほとんどだからだ。「一見裏切ったように見えて実は敵を欺く為の行動でした」とか「急によそよそしくなったと思ったら主人公のサプライズ誕生会の準備でした」とかね。

そしてそれ以外に、この心理描写の欠如が長期間続くケースもある。その場合、当該のキャラクタの物語上の役割/立ち位置が変化したと見ることができるだろう。…今パッと思い浮かぶのは何故か「ノーマーク爆牌党」の爆岡弾十郎なんすよね。初期の頃は破天荒で傲慢なメインキャラという立ち位置で、割と普通に「心理の読める」キャラだったのだが、物語後半にかかると彼の心理描写はほとんどなくなってくる。別に彼の表面的行動と心理に乖離があるワケじゃなく、読み手サイドからラスボス役にシフトし、心理描写できない(すると弱く見えるし、また物語的なシカケもできない)キャラになった…って感じですかね。

ワシ、これを称して「登場人物のNPC化」と呼んでいる。いや別にマンガの主役がプレイヤーキャラってのもヘンだし、なんかかなり意味がずれてる気もするけど、何とのう雰囲気は判るじゃろ? な? つまりまあ、読者や視聴者(≒プレイヤー)がその意思や感情を図れない、物語上のギミックとしての要素になった、とかそういう。ね? まいいや。