人類は衰退しました

人類は衰退しました・6話。謎の遺跡珍道中・後編。迷路のごとき遺跡の底で出会ったのは、ぴおんさんのご同類にして勇者王声の熱血モラトリアム野郎・オヤゲさんでありました。なんか知らんがオウムガイとねこによる大怪獣バトルになったりしてワケ判んないまま、ぴおんさんのマイクロ波攻撃でムリクリ終了するどたばた喜劇。…ねこに対してマイクロ波、ってアレですか? 電子レンジとねこの都市伝説ですか? だろうなあ。

そしてぴおんさんとオヤゲさんの正体。「PION」EERとV「OYAGE」R…つまり、かつて打ち上げられた無人探査機がそれである。成功するアテのない荒涼たる旅路に倦んだ彼ら二人は、なしくずしに地球に舞い戻りここにこうしてモラトリアムな活動を行っている。意識も自我もはるか以前からあったのだ。寂しさ、という感情も。…うん、あー、ワシこういうギミック好きですわ。ガキの頃宇宙少年の端くれだったからってのもあるが、やっぱねえ。物言わぬ機械が遥かな時間の果てに健気な自我を持つ、っちうモチーフは普遍的にエエわよなあ。そういやスタートレックの映画でも同じモチーフの話があったっけか。

ただまあ、そのネタの一つであるパイオニアアノマリーがこないだほぼ解明されてしまったのは残念。それでこの話の価値が落ちるワケじゃないし、またあのJPLの説明が百パー完璧という保障もないけどね。うん、「実は帰りたいという意志の表れでした」でも問題ないか。それとあと…パイオニアボイジャーも、それぞれにもう一人ずつ相方・ご兄弟が居るよね。彼らはどうしているのだろう。地球に戻ってきた二人と違い、未だ虚空を黙々と進んでいるのだろうか。

全体的にSOWもあり叙情性もありでワシ好みの話だったんだけど、30分枠前後編の2話としてはちょいと詰め込んだかなあ、てな印象もある。3話とは言わんが2.5話くらいの尺があったらもっと、余韻含めてベストな雰囲気だっただろうねえ。これは言うても詮無いことではありますが。

●さて。オリムピクのおかげでアニメがあったりなかったりするなあ。今回休止した分が知らんうちに放映されてた、っちうのが一番困るので、気をつけとこ。