Fate/宇宙海賊/宇宙兄弟

Fate/Zero・20話。回想終了、時制は戻る。セイバー/キリツグんとこをメインに、各陣営の再始動についてのお話。かりそめの命が終わりつつあるっちうことでどんどんと退場フラグを立てつつあるアイリさんであるが、こんなけタメを作って悲劇の舞台を設えてもらえてるってことは…この作品のこったし、もう一波乱でもあるんだろうなと思ったらその通り。大人しく死ぬ前にライダーさんにかどわかされちゃうわ、先にマイヤさんが死んでしまうわとキリツグさんの計画は大いに狂うのである…っちうね。

ライダーのおっさんはやっぱりエエ性格をしている。魔術師としてはひ弱いウェイバーさんを慮ってたり、あるいはセイバーのことを「自分が闘って導いてやらんとどんならんでェあのバカ娘」とか言うてたり。いかにも人間的なこの性格は、今回の聖杯戦争の参加者としてはちょいと異質ではある。どうなんだろうねえ、彼のキャラを考えるに挫折絶望なんてェのは考えにくい…っちうか、そんな舞台を迎えるようなキャラとして造形されてないような感じだけれど。そも、アイリさんをさらったのは何故だろう。おっさん、アイリさんにも何か言いたいこととかあるんでしょうかね。

バーサーカー陣営の様子がちょこっと描かれたりもする中、音沙汰の聞こえないキレイさん/アーチャーさんの動向も気になるところ。まァ素直で真っ当なことやってるとは思いにくいけどねェ。

モーレツ宇宙海賊・20話。部活の一環としてヨットレースに出場する事になり、腹筋もろだしのケインコーチの元みんなでスポコンする話。まーその、大雑把に言えば水着サーヴィス回と言えんこともないんだけど、この作品のことだからそうそう単純なネタ運びにはならない。

メインキャラのマリカさんたちはほんの少しウラカタさん側に周り、表舞台にはヨット部一年生…主にアイちゃんを立てる構造のお話。とは言えそのウラカタ稼業、荒事の方が本作品のメインではある。宇宙のゴロツキだの現役復帰したブラスターリリカだのといろいろキナ臭ェ要素がぷんぷんと…って、一番キナ臭いのがヨット部そのものっぽいのはどうしたものか。大会5年間出禁ってナニやったんでしょうねOBどもは。その上で「悪魔には悪魔を」と弁天丸に警備依頼してくるとは、こら大会運営のオバハン卒倒するぞェ。…予告見たらエライことになってるようで、ああ、ねえ。

ヨットのシムで大赤班を体験、ってのはとてもSF心あおられてよろしうございますな。別の星系でも木星の大赤班はやっぱし有名なんじゃろか。あるいはこの星系でも類似の大嵐があるんかしら。あと、ディンギーってんですか? 1話でも出てたような気がするけど、工業製品っぽさとケレン味の双方があっていいデザインだと思う。乗りたいねえ。

宇宙兄弟・8話。あ、やっぱしあの消火器強盗をヤッツケちゃうことで男を上げる展開になるのですな。とは言えそこはへっぴり腰属性のムッタさん、強盗撃退のお手柄はあくまで偶然の産物であって引け目を感じる部分もある。けれども隣のジジイは「そこにも真実はある」と言い、またムッタはムッタで「運も実力のうち」と言うて納得する。そうね、話運びと見た目で評価値は引き下げられてるように見えるけど、元来ムッタさんはそんな扱いされて然るべきポテンシャルの持ち主ではあるのよね。運のあるなしが最後の決め手。いかにもご都合主義な問題のクリア方法は、つまりそういう意図でもりこまれたものではあろう。

にしても、ヒビトさんのやってるブラインド試験が「消火器で目潰しして視界を奪うという強盗手法」への仕込みとなってるとはちょっと思わなかった。こういう呼応のさせ方はいかにもモーニング連載マンガっぽい手堅さがあるな。ムッタさんは先週も観察と記憶にかなりの能力を見せてたけど、これが後々状況打破の決め手になったりもすんだろうか。…あと今回も向井さん…もといNASDAさん…もとい茄子田さん役の青山穣、何なんだそのすっとぼけた演技方針は。おもろいなあ。