ペルソナ/ピングドラム

ペルソナ4・3話。どうやらTVの向こう側に行ってしまったらしきユキコさん。友人として助けに行かねばなるまいと猪突するチエちゃんであるが、案の定ペルソナ世界ではもう一人の、対面したくない自分と出会ってしまう。…その行動は本当に友情なのか? その相手は本当に友人なのか? 自己を確立するために都合よく利用している人間関係ってだけではないか! うわーんこりゃたまんねえ、となってるチエちゃんに、ナルカミ先生はここでも「別にそれでエエやん」という的確にしてどうでもいいアドバイスで道を切り拓く。男前やな!


しかしホンマ、前回のハナムラさんの時とほとんど一緒の展開じゃよな。はっきり言ってアニメの展開としては少々芸が無いと思うんだけど、原作ファンからすると多分割と欠かせないところなのではあろう。…次回以降あるだろうユキコさんの開眼シーケンスがまた同工異曲だったら流石にちょっと退屈だが、さてどうかねえ。


ユキコという名前に不快感を持ち、対比のように部屋の中に赤い色が付いてゆくシーンとか、真夜中TVで普段とは間逆の奔放性格を見せているユキコさんとか、内的な描写が(単純だけれど)効果的で良かった。…あとチエちゃんのペルソナ、同一人物だから当たり前だけど堀江由衣のドス利いたおネエさん演技がかっこよかったね。流石に芸暦が長い。うん長い。


輪るピングドラム・15話。前回の言動行状がちょっとだけ疚しくなったショウマさんは、なんかかんかでリンゴさんに言い訳しようと電話する。ほしたら向こうは絶賛ヤク盛り緊縛プレイ中であってファビュラスマックス! 全てはユリさんの思い通りに! …しかし向こう見ずなショウマさんの行動は、ユリさんをして過去と人生の反省をうながす…というね。


今までも大概キッツい人がわらわら出てきてたのですが、今回のユリさんの父はその中にあって最大限にキッツいお人である。「美しいものしか愛せない」という、なんかあんまし一流芸術家っぽくない性癖のもと、そして「愛」の名のもとに娘のユリさんを物理的に改造する男。娘との間に強烈なラポールを仕掛け、精神的に隷属させて身体をケズる。…何でしょうね。ユリさんは半陰陽ではないかとか思ってたが、「子供を産んで妻が醜くなった」とお父んが思ってるとするならば、あるいはユリさんは女性としての機能を喪失させられたか。…うーむ、重い重い要素を軽妙に語りやがって。そのあとの突発的なユリ/ナツメバトルのバカチンな絵面といい、参るぜェ。


回想にて出てきたモモカさん。あ、ここでも愛生さんですか。彼女の持つ日記は運命の乗り換えができるが、それには何らかの代償が伴う。ユリさんを人生の沼から救い出した時のあの火達磨のシーンは…何となく前期OPにての、妹・リンゴさんが燃え消える絵を思い起こさせるが…。


まだまだ行く末はちっとも見えないものの、各陣営の基本的な行動理由がちょっとずつ明らかになってきた。全てのキモであるピングドラム…これがまだ杳として知れないのは気になりますがね。ホンマに日記のことなのか? さて。