ゴシック/フラクタル/放浪息子

GOSICK・3話。謎の客船の謎の巻、完結編。恐怖の一夜が過ぎて現実に戻ってきてみれば、野田順のお姉さんが今回の首魁でした、というお話。…まあその、ツッコもうと思えば際限なくツッコめるようなトリックやギミックなんだけど、再々言うようにそこがメインの作品ではなかろうしね。てことで、今回も要所々々で怯えたりデレたりふくれたりするヴィクトリカさんは充分にかいらしかったのでよろしい。あとまあ、WWIとその帰結についての占い、という妙にデカい風呂敷は良かったな。


てことで、少々特殊で唐突な事件がらみながら、あるいはだからこそデコボコなコンビとして「まずは友達から」な関係を持つこととなったお二人さん。程度の差こそあれ、お互いに出自に関して少々屈託があるってのも共感の源ではあるんだろうな。弥一さんの方の家族については今後いろいろと影を落としてきそうだが…そういえば弥一さんの死神ネタについても伏線の回収があったりするのかな。まいいや。


諸々危険な状況下、弥一さんが見つけた「武器」がメリケンサックだったのが妙に可笑しかった。いや十二分に危険な得物なんだけど、何というか「この状況でソレかい!」というノリがね。一応、格闘や武道の素養はあるお人のようではあるけれど。


フラクタル・2話。先週の引きを受け、今回は花澤香菜のヒロイン二号さんがいろいろする話。ネッサと名乗るこのお嬢さんは、こないだのフリュネとはまた別のベクトルで不思議さんである。フリュネが静ならネッサは動、でもやっぱりヘンな人。共通するのは他者の感情や人間関係に過剰に反応すること、かな。生まれたての子供のごとく視覚聴覚触覚を目一杯享受している彼女であるが、一方でこの世界に妙な形で反応する能力があるらしい。ひょっとしてこのフラクタル世界ってのは「現実にアヴァターたちがレイヤされてる」んじゃなくて、根っこからまるまる仮想世界なの、だろうかね。んでもってネッサさんはその根幹部分に関わりがある、とか。さて。


世界の謎や技術的問題以外に、お話の主題となっているのは「自由と家」の問題。自由について息子と親で意見の相違があったり、一時的に息子が反抗期になったり等の描写は少々手垢がついている感じ。あと反抗に至るまでの感情の動きがちょっと唐突でノリにくかったな。「あの世代の少年ってのはそんなもん」と言われりゃそうかもしれんが、お話としてもちょっと流れに説得力が欲しかったかなと。


三バカ悪人には「兄様」となむいひける親玉が居て、何やらゴニョゴニョしてるようですね。軍服っぽい装束だけど、部下や行動パターンや見る限りどうも軍の正規活動者ではなさそうだがね。…あと、アヴァターを介したコミュニケーションであってもえろ目的のモノもあるやろなあ、と思ってたらやっぱありましたな。ナノマシン使って相互間隔を得る…ふうむ、その「ナノマシン」ってのも怪しい限りですが、まあその辺もおいおい、かな。


放浪息子・2話。今回のアバンはさおりさん。毎回こんな感じでインタビュー形式なのかな。なんつーか、ユルいAVみたいだなあと思うワシはおっさんである。まそれはともかく…今回はそのさおりさんとよしのさんの確執を軸としたお話。彼女たちはいかにして反目し、そして一時休戦にもちこみしか、というね。


相変わらず登場人物が多くてキャラデザが地味なので、まだ誰が誰か判別に苦労するトコがあったりする。お話の途中からスタートしてんのも余計にね。その中で、タッパ高くてサバサバした性格のちーちゃんは覚えたぞ。判りやすい性格と「千葉紗子なのでちーちゃん」で覚えた。よし一歩前進。あと間に立って苦労してるお嬢さんがささちゃんね。よし。


さおり/よしのさんの対立の原因は修一さんである。モテモテラブラブ鍔迫り合いなのな。その本人は本人で「男の子は臭いからヤだ、自分は女の子みたいでいい」とまあ、割とというかかなりというかアレではある。こら周囲は苦労するよなあ。お姉さんもツンケンしようというものだ。…お姉さんも「弟がかわいい」に過剰反応したりして、めんどくさそうだけど。あーめんどくさい。


それにしても、レイアウトが細かい! いや普通のアニメ作品でもキッチリとレイアウトで語ったりするのは当然だが、この作品のように間合いと何でもない台詞で構築するようなアニメの場合は更にその点が目立つ。ちうか、レイアウトがダメなら即座に退屈になるだろうし、気を使うわよね。