バクマン/ジャイキリ/イカ娘/輝きのタクト

バクマン。・3話。サイコーとシュージンはサイコーの叔父、川口たろうの仕事場にやってくる。そこで知る、漫画家としての川口たろうの姿。それまで叔父は漫画家稼業に絶望して自殺したと思っていたサイコーだが、死の直前までただマンガに力を注いでいた風情の仕事場を見て考えを改める。父親の言葉といいじいちゃんの態度といい実にマチズモなノリであり、まーァそうでもなければ若い二人がやるぞやるぞという話にはしにくいわな。…その辺はBパート、川口たろうの思い人である小豆さんの母のエピソードでさらに補完されるワケですが。男のロマン、ですもんね。


高校生主人公が漫画家を目指す話を作るにあたり、こういう親の世代の話を持ってくるってのは興味深い。漫画家に限らない「職業人、大人としての世界」を垣間見せるという意味もあるんだろうけど、この辺のおっさんおばはん世代の読者に対する…まあ、よく言えばメッセージ、ヤな言い方すればコビ、でもあるんだろうな。実際ワシもどっちかっつーとお父さんたちの世代に近いんですけどね。若い人たちにああ言われちゃ「おうがんばれ」と言うしかないでしょうし。…また井上喜久子お母さんに「応援してます」と言われちゃがんばらざるを得ないしね! やっぱね!


それにしても、やはりシュージンさんのバックボーンはよく判らないままではあるんだな。デキるヤツでいいヤツで、ついでに少々うざったいという良きバディなんだけど、サイコーに執着する理由とかもちょっとありそうな気がすんですが。無きゃ無いでかまわんけどね。あと何故か少年ジャンプは少年ジャックという表記に改変されている。ワンピとか明日のジョーとか、そういうマンガ自体のタイトルはオッケーだけど雑誌名はいかんのか。何か基準があるんですかね。


GIANT KILLING・4話。えーと、本戦じゃないってことはオープン戦みたいなもんですか? とにかく強豪・東京ヴィクトリーなるチームとの対戦である。タツミ監督就任初のマジ試合であるが、さあて…勝つも負けるもお話としてオッケーではあるな。ヴィクトリーの有本監督の言うとおり、奇策奇襲でとりあえずはご挨拶、ってとこですかね。


今回の主役はやはり、引き続いて椿さん。まあ実際の試合シーンをさらってんのはジーノ王子なのだが、キャラの掘り下げと焦点は椿さんに当たっているってことね。重度のチキンハートを持ち、常に自分を嫌悪し変わりたいと叫ぶ椿さん。タツミ監督はそんな彼に、いやそのままでいいよ、と言うのである。無論ヘタレのままで居なさいってこっちゃなくて、変わりたいと渇望する意志がそのままアンタのパワーになっちょんのよ、ってこった。十回に一回、スマッシュヒットを飛ばして耳目をさらう男になれ。それまでは失敗続きでよろしい…とね。多分その激励は、椿さんの「失敗に対する恐怖」を取り除く意図でしょうな。


てことでETU側の描写は、なかなか「スポーツアニメ」してて面白かった。対するヴィクトリーさんですが…ここはやっぱ、何やら不気味明るいモチダさんやろね。強さと軽さ、そして狡猾さも持つこのキャラは面白い。次回本領発揮ですかな。


侵略!イカ娘・2話。ライフセーバーの悟郎と問題!レズ娘の早苗さんの初登場話で、イカ娘誕生日話をサンドイッチした回。熱血属性で常識人という、案外と地味な悟郎さん。他の作品ならもうちょっと性格を極端な方に振ったであろうが、この世界では彼のようなキャラでそこそこ馴染んでおられるな…という知った風な感想をかなりぶち壊す、早苗さんが実にアレだ。この人って初回からこうなのな! おうちでイカ娘と二人きりになったシーン、「ドアを閉める早苗」というなんてことない絵がソコハカとなく怖い。いや怖いのはイカちゃんであってワシらは面白いのですが。触手みつあみ巫女…アリだな!


何気にちょっとレアな、舞台が海の家以外の場所という回であるな。なんかこう、ちゃんとした家並みと普通の街角が出てくると妙な違和感を感じたりする。浜辺という「異界」の中でのファンタジィとして考えると、これって案外荒川アンダーとかと似たような構造の話なのかもしれない。ジャンルはともかく、舞台の構造がね。まいいや。


てことで、今回もイカちゃんかわいい。早苗さんとこの強制コスプレ群もよろしかったが、誕生日をやってほしいと駄々こねたり、やると決まって触手全部で万歳してたり、そういうお子ちゃまっぽい風情もかわいらしかったです。…って、次回もうイカフォビアの人来るのか。早いなー。となると次々回辺りにシンディ、その次に三バカ登場ってとこか?


●余談、テレビ雑誌の当該欄見たら「侵略!イカ」と。何故そう略すか。枠が小さいってのは判るけど、なら別に「イカ娘」でエエやんね。


STAR DRIVER 輝きのタクト・3話。何やらタクトさんに興味がある様子のカナコさん。従者扱いの輩もくさぐさ居る中で、自宅である豪華客船のプール掃除バイト料の倍額を賭けてタクトさんと従者…タカシさんとの試合をさせる。まァお互い「それなり」の態度だったこともあり中途半端に終わるのだが、ならば命運をかけてるっぽいがよう判んないロボットバトルではどうなのよ? ねえそこどうなのよ? っちう話。高校生人妻たるカナコさんは無駄にえろっちい、ちうか年齢以上に年増くさいのだが、ダンナは60越えたじさまだそうで。その関係に自ら言及して「私は若くてお色気ムンムン、あの人はド助平で大金持ち。欲望に基づいた関係は強い」とのたまうのである。ふむう…真理のような気がしてくるぜ…。あと、お色気シーンの音楽と言えばやっぱどうしてもサックスじゃよね。うん。


今回の対戦相手は上記の剣道従者さん。この人にはどうもまだまだウラがあるっぽいのだが…いや待て。その前にそのメカアクションシーン、何ゆえ80'sのウネウネ影と金田エフェクトなのか。懐かしくてカッチョエエが一体その理由は何だ理由を述べよ、いややっぱ述べなくていいです。楽しけりゃ何でもいいや。原画陣に村木靖の名前あり…まァ十中九十このおっさんやよね。ゲヘヘ。


3話にしてそこそこフォーマットが固まってきたように見えるのだが、榎戸脚本ゆえいろいろと油断がならないトコはありますわな。一通りキャラの紹介が済んだあと、一体どんなドンデンをしかけてくるのやら。今んとこはそのちゃぶ台返しを効果的なものとするために、ことさらな「繰り返し要素」を見せているような気がせんでもない。戸松っちゃんの歌とか異世界バトルとかね。…それにしても、いちいちシャボン玉にとらわれてしまうワコさんはなんだかギャグのようにも見えてきますな。これまたギャグのままでは終わらん可能性も大有りですけれどね。