レールガン/ハガレン

とある科学の超電磁砲・15話。能力者狩りのチンピラ集団に頭を痛める学園都市である。そらまあねえ、人が多数集まるとなりゃァそういう影もできまさァねえ。ここでも頭をもたげる「持てる者と持たざる者」の対立問題であるな。極端になればマーベル世界のミュータントみたいな逆差別状態になるんでしょうが、ここにおいてはそれほどでもない。ちうか、そないヤサグレるならこの学園都市を出ちゃえばエエのにね、ってそういうこと言っちゃダメですか。


そこに登場のワイルドイケメン、小西声の黒妻さんである。どうやら過去にチンピラさんたちは黒妻さんとの因縁やトラブルがあったようで。ここ2年で急に頭角を現してきたチンピラさんたちの理由やいかに、そして謎の対能力者用技術や物資の供給主体とは何か…というね。何だかんだで能力者たちも敵は多いだろうしねえ。何か絶チルの「普通の人々」的な組織でもあったりすんだろうか。


小奇麗な未来都市の一角にあるスラム街、っちう要素は割と好きなんですが、この作品の方向性としての「ワルモンは一面的」という割り切り方のせいでどうも雰囲気が薄いな。下層世界ならではの妙なコミュニティやらネットワークやら、そこに生きる人々も色んな種類居てるだろうし…ってまあ、そういうのを求めるような作品じゃないってのは承知ですけどね。


鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST・40話。北にその触手を伸ばすホムンクルスさんの勢力と、それに立ち向かう氷の女王の一派。真正面からの無謀な喧嘩とはまた違う、才媛女傑らしい大胆な切り込み方がオリヴィエさんらしいなあ。残してきた「一枚岩」たちがどう立ち回るかがカギでしょうね。「これからは、駒と虎の喰らい合い」という表現はなかなかカッチョ良い。


んでそのお話は一旦横に置き、兄弟のお父んの過去話もついでにご一席。なるほど…今までホムンクルスという名前は単に人造生命だから…ってことかと思ってたが、その根本はマジモンのホムンクルス、「フラスコの中の小人」だったのね。そしてその人造生命が大量の魂を消費して再誕したのが家弓お父んであり、その「血を分けた家族」が石塚お父んだ、と。なかなかデカい話でエエ感じですが、あの原初のホムンクルスはそれまでの同類とどこが違ったんでしょうかな。ものすげえ大成功例のホムンクルスだったんだろうか。


言わば「人の形をした賢者の石」である石塚お父ん。別の場所でニーサンは賢者の石について「デカいものには出来ればお目にかかりたくないね」と評する。…ここまでキレイにエディプスコンプレックス的なレールを敷かれると、逆に「後に最大の理解者になる」っぽい流れになるんちがうか、てなヒネクレ感想が出てくるな。まァそういうのも含めての描写かもしれませんが。あーあと、マスタングさんたちのひみつ暗号が何やら仲良さげでニヤけたりした。いやそんな状況じゃないのは判るけどさ。