レールガン/ハガレン

とある科学の超電磁砲・6話。軽度の爆破テロっぽいことをする人がいるので、ミコトさんがおせっかい力を発揮しつつ「ジャッジメントのお仕事も大変なのね」てな教訓を得る話。なんか子供が両親の仕事を体験する、みたいな教育テレビ的お題目だったけれど…それにしても、ジャッジメントのお仕事ってマジで何を主眼としているのだろう? 風紀粛清やら街中清掃やら迷子案内やら、警察と役所と公安を全て足したようなその職能範囲は無闇に広いけど、なまなかな人員では足りんぞ?


爆破事件はアルミとグラヴィトンを用いる能力者がやってることらしい。相変わらず重力ってのはSF世界じゃ過剰評価されてんなあとか、あんな小規模減少の重力波異常を検知できるジャッジメントさんはものすげえなとか、まァそんないちゃもんはともかく。該当する人物にはアリバイがある、という理由で捜査が行き詰るという描写に多少違和感はあったりする。こんな異常能力者だらけの世界で単純なアリバイに意味があるのかなあ、ってこってすわな。白黒さんのテレポートと言わずとも、ナンボでも抜け穴がありそうに思えるものねえ。


上記の爆弾魔というメインギミックはほぼ解決されないまま次週持ち越し。ふむ、前後編っぽい構成は今回が初めてかな。クライマックスとオチを付けて一応の一区切りをつけてるのは律儀でよろしい。そして毎度の如く新井里美さんの演技はエッジが効いてて楽しそうだなあ…実にのびのびとしておられることだ。これまたよろしいです。


鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST・31話。自分たちの強大さを恃み、人間たちの脆弱さを嘲うホムンクルスたち。それ故にマスタングさんたちは勢力を分断された状態で、ただ泳がされているのみ。たれ一人居なくなった広い部屋にて、しかし大佐は「まだチェックメイトではない」とカッチョよく呟くのでした…という話。そうでしたね、納谷六朗のジジイがちっとも出てこないのでさてはと思ってたんですよねワシも。…具体的にどういう策があるのか、はまた今後ですけれど。


人間サイドに一人曰くありげな納谷六朗が登場し、そしてホムンクルスサイドでは「手が足りないから」とて吉野裕行の人が野に放たれる。他者の殺傷に心理的障壁がなく、それどころかある種のプラス感情を覚えるタイプ…うん、戦場で功績を挙げてゆく1%のタイプですな。しかし吉野さんはこういうキャラも身についてきたあ。高音域の青年声の割に、演技経歴のタイプが広い人ではある。


しかしまあ、ホムンクルスという目に見える敵がホンそこに居る状態で、主人公連が自重しつつ動いている…ってのは割と珍しい構成だな。一話完結ではなく大河的に続く作品は、物語的な求心力を作るのに結構なパワーが要るのだけれど…今んとこ結構頑張ったはる方やと思います。