いーろいろォ

●最近こんなんばっかやな。…今期は集中がなあ。


宇宙をかける少女14話。福山声のジジイは頭脳コロニーの生みの親であり、ネルヴァルの戦略は引きこもり好きな人たちを引きこもらせることであり、箱はその内閉的象徴であった、という話。珍しくワシがボヤボヤと思った予想が当たってるな。つまりまあ、ワシはその内閉を是とする側の人間だっちうことでしょうねー。積極的インドア派。


ドラスティックな展開やアクションをメインとした回ではなく、上記のような状況整理の回でしたな。道具立ても解説も割と卒なくさばいてたような印象。しかしその1、未っだにエエ香りの紅茶っちゃァアールグレイなのなあ。たまには、ごくたまにはでいいから、もっと正統派かヘンテコかどっちかな茶でも出してみろィ! そしてしかしその2、映像作品内広告はアニメでもよく見かけるようになってきたが、ここまでガッツリと商品宣伝するってのもワシは割と初めてかもしれん。ピザうめぇ! ピザ最高! …十年前なら未来のメディアを皮肉ったブラックギャグの域だぞ、あれ。


●新番組・咲-saki-。おにゃのこ麻雀マンガってことで、何だそりゃと視聴してみましたが…うーん、これは麻雀という要素が上手いこと取っ掛かりになっててかなり見やすかったなあ。割と王道で典型的な女の子デザインと、「麻雀」という変化球ながらその精神はこれまた勝負もの王道っぽい思惑の応酬、な喰い合わせ。主人公の咲さんの「メタクソ強運で技量も高いが、プラマイゼロに拘泥するので強くなさそうに見える」っちう属性の付け方も、色々と話の転がし方がありそうでして…って、そんなん諸々置いといて小清水のちちでかッ! てェかでかッ! 以上!


いやまあ、ともかく。麻雀バトルの一方で、そのようなちちとかしりとかふとももとかの方面も割と手を抜いていないのが妙に印象的。ぱんちら無し方面の演出らしいので、余計に脚付け根らへんの曲率変化具合等のフェティッシュな描写が生きている感じですな。ちうか、「主人公を追いかけ呼び止める」というだけのシナリオで、雨中百合ハグしィの股間から水滴垂らしィのスケスケ巨乳腕抱き強調しィの、というものすげえ流れを構築できるとはあまり思わなかったのでかなり笑いました。すげえや。


本命(だか何だか)の麻雀バトルも、透過光で目が光ったりするような派手系のようで。ちょっとバカに片足突っ込んでる雰囲気ですな。1話だからかゴンゾクォリティか、とても端整な作画状況であってそこもよろしい。これも視聴継続してみよう。女の子部活対決モノってことで、何となくバンブレ的な雰囲気を期待してみたりしよう。勝手に。


…あと、同じく新作部活アニメのけいおんと比べて、キャスティングがかなりガッチガチなのが面白い。求めるものや戦略の違いですなあ。


真マジンガー 衝撃!Z編・2話。初回のかなり混乱したプロローグを経て、今回はかなりとっつきやすい事実上の第一話ってとこですな。そして物語的風景が比較的クリアとなってみると…うわあ! 予想を上回る今川印そのまんまアニメ! シズマドライヴがジャパニウム、BF団がDr.ヘル、消えてゆく町の灯、そして「過ぎ去りし近未来!」だ。監督、テメエの巨大サーガを別フォーマットでやろうとしてんな? よし、じゃあドンとやれ。別に整合性は期待してないから。そういや神か悪魔か鉄巨人…っちうタームは、鉄人28号からのテーマでもあるな。


しかしこのキャラの立ち加減は…本当に永井氏の強みではある。ワシはほとんど知らぬけれど、ファンはさぞかしウキウキしてるだろうなってェのがよう判る。そのうち誰かが元ネタまとめてくれそうなので楽しみにしとこ。重ッ苦しくなってゆくであろう大ストーリーの取っ掛かりとしての、あのジジイ下品軽コメディもよろしい感じ。鈴木泰明爺さん、楽しそうに演技してんなあ。


屋敷の廃墟を割ってのマジンガー登場にて次回へのシメ。「腕だ、胸だ、巨大な顔だ! そうだ、これこそが空にそびえる鉄の城! マジンガーZォ!」という玄田ナレのノリは正に今川でよし。…さて、テンションをどこまで落とさずに行けるか、楽しみに。


●新番組・亡念のザムド。どうやらどっか知らんとこで配信されてたらしき作品が地上波に降りてきた、ってことらしい。さて、と見てみれば、これは…ラピュタ? ナウシカ? そしてエウレカ。そーだそーだ、こういう画面もボンズのノリの一つであったっけ。


ジャンルとしては異世界ファンタジィ…ちうか、どうやらここはアナザー日本のようですな。ちょいちょいちまちまと良く動くアニメートといい、見慣れた風景や小物に微妙な違和感もて乗っかってくる妙なディテイルといい、上質な小手先アニメであってエエなァこれ。ボンネット型のスクールバスがトンネルに入り、そしてヘッドライトを点灯する…という描写で話の流れをチョッと変える雰囲気にしてるとか、いやあ痒い痒いぞ。地味な描写にカネと手間暇かけてます! ってか? よーし!


ジバクちゃんもどきのジバクによって何かへんなものになる主人公の人をよそに、突如出現の空中船団よりパージされし「巨大な何か」がカメラに向かって落っこってくるとこでシメ、ちうテンションの高さも気持ち良い。んー…上記のうざったそうな瑣末ディテイルも含め、実に楽しそうだ。


監督は宮地昌幸という方。経歴を見ると、センチヒからキンゲエウレカ通って初監督、っちう流れのようで。うふーん、正にそんな感じの作品ねェ。よしがんばれ。見ます。てことでポリフォニは脱落しちゃいそうです。すまんねえ。


戦場のヴァルキュリア・2話。試作兵器は強いのですよ? の巻。蛇行操縦で敵戦車の群れの中を無双しつつ撃破撃破、ちう鬼戦車T-34みたいな活躍はパンフロっぽくて良し。エーデルワイスちゃんは低くてザウコフ気味な砲塔に傾斜装甲っちうパンターっぽい姿だけど、青と白のスプリッター迷彩のおかげで何やら近未来兵器のような風情が面白い。…履帯が狭いのがこれまた時代っぽいっすね。まそれはともかく。


これ、ゲーム原作だっけ? とするとこの市街防衛戦が第一面ってとこですかね。お気楽無双なロボアニメ的戦闘でもないが、ゴリゴリと悲惨な戦場ってワケでもなく。「キレイな架空戦争アニメ」というジャンル(今勝手に作った。えーとパンプキンとかみたいな? アレも戦車アニメでしたな)としては割と無難な雰囲気ではないでしょうか。ラストの夕陽の敬礼シーンはちょっと臭かったけどね。


桑島さんはダルクス人というどうも迫害され気味な人らしい。フレーバー的にはユダヤ人みたいな気もするが、それにしてもキナ臭い要素であってゆくゆくは色々とめんどうなことになるんだろうな。…てことで、ものすげえ上出来な作品とは思わんが、戦車が楽しいので今んとこワシはかなり充分です。あとは千葉進歩の人がなんかヘンな本領発揮してくれると、もっと見やすくなりそうやな。


鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST・2話。1話を受けて兄弟の旅、そして彼らの背景と現在。いまこの「現在」を「原罪」と誤変換しちゃったが、あんま間違ってないな。ってことで、物語の基礎部分が整いましたかね?


チャッチャとまとめて卒のない導入編、だが階層構造の回想(駄洒落)で語ってんのでちょっと臨場感というかエライコッチャ感が少ない。エルリック兄弟の犯したとんでもない禁忌の重圧感が、現在や小過去の視点からの俯瞰によって弱まってるんだよな。…まあ多分意図的なのだろうけれど(あんましゴリンゴリンの悲劇性を出さぬように、ってことで)、ワシ的には1話分ストレートで過去の所業話を見せても良かったかな、って気はする。


声について。第一話分で確認できた以上に結構声優交替してんのな。現役バリバリな声優さんも変えられてたりして、何かいろいろと邪推できそうな気もするがまあいいや。…ロイさんとか数少ない大川透のイケメン役だし、やらせたげたかったけどねェ。そしてヴェテラン陣、麻生美代子さんは本当に若いなあ。家弓家正の予告ナレーションは流石に何やら「格式」のようなものが付与されてくる雰囲気である。ええぞジジイ。


…さて、次週本格的物語開始ですか。そっからやな。