屍姫

屍姫 玄 最終話。一応状況は収まって、さてこれから平和に暮らそうねとオーリさんは言うが、そういうワケにも行かないマキナさんはマウントポジションで北斗さんをフルボッコにするのでした…という話。屍姫の根底は姫たちの思いによって覆されるとか、マキナさんが108の屍殺しに意味が無いから戦いを止めようと言う(そんなん関係無いっつってたよね?)とか、アニメの最終回のためのちとムリクリな道具立てに違和感を感じたりした。全然終わってない終わり方はまァ…しょうがないとこだろうけど、もうちょっと余韻の出し方もあったんじゃねェかな、とは思うな。あと、最終回にしては控え目な作画状況もちと残念。


それでも、いかにもシメに入ったような台詞と微笑みでマキナさんの見上げた空が赫い赫い色してて、その後やることが北斗さんとのベアナックル勝負、っちう流れはなんかツボりましたけどね。ヘボ的な意味もあるが、正味で戦い人生なマキナさんのサガ的な意味でも、な。…あと、アカシャさんが残した教訓として「二股は身を滅ぼす」ってことで。


総評。んー、もうちょっとその、思い切った方向に振り切ってくれても良かったんと違うかなあ、って感じですね。原作に遠慮したか演出の志向か、どうも型通りの枠から踏み出してくれなかった作品だ、っちう印象が大きい。折角ガイナの新作なんだし、俗っぽさだろうがゲージツ方向だろうが、もっと無茶なパワーでヤッツケて欲しかったなあと思ったのですわなあ。いやまあ、このso-so加減も伝統的ガイナ作風ですよ、と言われりゃ確かにそうなのではあるけどさ。哭きのドラゴンアニメとかねえ。


何となく連想したのはBloodのTVアニメ版でした。ダークな異形娘アニメってだけではなく、スタジオ若手の育成を兼ねてるようなちょっとした「タドさ」の雰囲気が似てましてね。このバルクでこの話数はちょっと多くないかな、ってとこも似てるような気がする。


無論見所も多く、それは作画のはじけ方や積極的に異業種の声を使う雰囲気であり、充分にオモロかったのではありますけれどね。…続編のありそうなシメ方ではあったが、あったとして見るかどうかはよう判りません。でもちちやふともものために見るかも判りません。いや見そうな気がします。ああふともも。屍のふともも。以上!