とらドラ/銀魂/キャシャーン

とらドラ! 22話。スキー合宿というかき混ぜ棒によって状況が擾乱されちゃった中、それぞれの人がそれぞれに決心して頑張ろうとする話。だが皆さん、どうも微妙に硬直化した方向性を持っていらっしゃるようで…という。


その中でもクシエダさん、だろうな。「目に見えるものに対してがんばる」と言う。目に見えぬものは判らない、頼れない。幽霊を待っていてもダメだ、だから…。多分これまた覆される/遮られる方向への決心だろうとは思うが、少なくともその決意はカワシマさんの動揺とイラツキは誘えた、ようだ。…大人的役割ってめんどくさいよねえ。


ちゃらっぽこな母親と意を決した虎子さん、双方の口から出でる「大丈夫」の文言もまた、不確かかつ不安定な方向性のものではあろう。でもこの場合、物語の構造上はかーさんの「大丈夫」が多分最強なんだろうね。てことで、この理屈もクソもない言葉が竜児さんに与える影響はいかに。案外「大丈夫」という喋りが似合う野郎ですしねえ、彼も。


銀魂157話。厳しい戦いを通じ、己の未熟さを痛感するお二人さんである。強くなりたいという意を抱え、銀さんに相談するのだが…ってことはまァ、どーしよーもないバカ話になるんだろうなあという期待は裏切られない。それにしても「修行編なんか視聴率取れない」とか「ジャンプの思想は古臭い」とか、まずそういうビーンボールから入る姿勢は相変わらずでんなあ。…「面白い修行話」の例としてジョジョが出てたのにちと同意したり、ね。そういや2部以前は映像化されてないよな、まだ。


あとは毎度のぐっだぐだギャグの連鎖。今回はちょっとだけぐだぐだ加減が強くて、もう一つはじけ切れなかったきらいはあるかもな。インストラクターとクマ、類似キャラが両立してたのがその原因の一つか…って別にそんな分析は要らん。とりあえず、やたらに丁寧で美しい海ぞいの鉄道/カモメ、の作画に感心したりする。あと獣王記は確かに割と面白いですよ? 過度な期待をしなければね? メガドライバー万歳。


キャシャーン Sins・22話。癒しのルナを独占するレダ、癒しを拒み刹那の戦いを希求するディオ、なんか死んでるキャシャリン三者三様のイケメンさんたちの巻。ルナの血の「癒し」にずぶずぶと耽溺してるレダさんがえろっちいなあと思ってたら、オーバードーズであられも無く呻きだしたりしてなんかもっとえろくなった。キャシャーン古谷の叫びといい、こういうアングラっぽい演劇性はこの作品のカラーではあるな。


えろっちいといえばディオさんでして、キャシャーンに対する「貴様は俺が斃す」というテンプレライバル行動の窮め加減は、ホモセクシャルを「匂わせる」程度に抑えることさえしていない。ラヴラヴじゃん。俺にとって生の喜びとはお前だ! っちうんだからまあ、しょうがないよね。


今回派手なアクションはちょいと控え目ではあったが、思い詰めたような雰囲気とかは如例にして上々。あと冒頭のリンゴさんが草原をずるずると滑るシーンの絵がなんか良かったな。