所謂一つの逃散主義

●トイレに入ったら読み捨てられた古い週刊文春が置いてある。ああ、こういう系統の週刊誌ってしッばらく目を通していない。実家の両親が文春と新潮を愛読してて、それをたまにパラ見してたりしたのがもう十年以上前になるか。相変わらずこの手の雑誌はワタシの読むとこないなあと思いつつ、マンガねえかなマンガとパラパラやってたが…高橋春男の4コママンガ見て少々驚く。


…マンガの内容がうすらショボいのはまァ、週ごとの当たり外れもあるだろうしそもそもワタシのセンスがヘボなのもあろうけれど、問題はその絵だ。何だこの…この、気息奄々な描線は。


確か春男さんは自分の字をフォントにして吹き出しの中に写植してたような記憶があるのだが、この吹き出し台詞も全部手書きになっており、かつこれまたヨレッヨレ。その代わりにキャラの顔をコピペしてるとこがあったり、これは…いつの間にこんなに衰えちゃったの? それともどっか体壊してはるの? なんか心配になってきた。


その一方で東海林さだおさんは十年一日のごとくしょーもなくもヘッポコなタンマさんたちを描写しててホッとする。この人の飄々としたテンポは全く衰えていない。エエなあ、あのコマ割りの絶妙に抜けたタイミング。素晴らしい。