(なのか?)店とビールとワシ

●もうしばらく外食だの外呑みだのをしていなかった。んー、まあ、マクドで立ち喰いするとかは除外して、ですけどね。そうさなあ、最後に外で呑み喰いしてから一年近く経ってんじゃないのかなあ。…てことで、ちょっとだけ余裕が出来たので何か喰いに行く。


こういう事態になったらまず何喰いたいか、一応決めてあったんだよね。近所の韓国料理屋でユッケピビンバと豚足と生中、だ。以前ワシにもっと余裕があった頃、月イチくらいの頻度で喰うてた取り合わせ。ワシが赴くには一回り二回りほどお高い焼肉店なんだけど、このメニューならば二千円ちょぼちょぼで喰える。んで当然旨い。


こないだ移転して新規開店したその店に着く。ウチからの距離は前とそう変わらないが、さて内容はどうかな…と思いつつ入店。おお、広くなってんなあ。ますますワシ程度の入るような店じゃなくなってるような気もするが気にしない。時間も早くて他に客も居ない状況で一人テーブルに案内され、焼肉網に火を入れようとする店員さんをあわてて止めて上記品目を注文する。すんませんねえ、ビンボ客でねえ。お、来ましたか。では頂きます。


結果から言うと、以前に変わらぬ美味しい料理でした。豚足がエエよなあ、塩で喰うのがなあ。ユッケも旨いんだわ、この石で焼かないタイプのピビンバとよく合う。満足。ただ一点だけ不満を述べるなら…ビールが、ちょっとね。


いや、普通のビールなんですよ? でも移転前のこの店の生中は冷え加減が尋常ではなかったのだ。あまりにジョッキが氷点下なので唇が引っ付きそうなほどのガギンガギン冷え。…はいはい知ってますよ。ビールは冷やしすぎちゃダメなんですよね? 味も判らぬ下衆な飲み方なんですよね? ええ、でも、そんなもん知ーるーかーい! 何となればワシは下衆だからなー! 夏場のアッツイアッツイ盛りに、厚手のジョッキを業務用冷蔵庫のハイパワーで手加減なしに冷やし、部分的に針のような氷晶が出来かけているようなバカ冷えビールを飲む! 喉と頭がざりざりと凍るのを無視しつつグイグイ流しこんで、卓にドンとジョッキを置いて「っくァァー!」などとおっさん声を上げる! 幸せ! 死ぬ!


まァ多分、ホンマのところは「焼肉の熱にすぐ温くなってしまわないように」という配慮だったんでしょうけどね。でもいいんだそんなことは。もう過去のことだ。うん、今は誰もが安心して飲めるビールしかないのだから。…おっさん残念。