西川のりお的話題

●絵に書いたような色の夕焼け空の元帰途につく。角の石垣の植え込みから聞こえるあの鳴き声はツクツクボウシ。ああ、もうそんな時期なのか。ツクツクボウシが盛況となる頃にはそろそろ夏休みの宿題が重く心にのしかかってきたものだ。夏の終わりを示す声、秋の始まりを匂わせる声。などとまあそんな詩的な言い方せずとも、もうええねん! 夏なんか終わってしまえ! 堪らんねんて暑いねんて! バーバーカ!


●それにしてもツクツクボウシ、あらためて聞くと本当にヘンテコな…ヘンテコが悪ければ構築度の高い鳴き声してるよなあ。前奏のあと歌い始め、乗ってきたあたりで一気に切ってBパート、余韻を残しつつジジジジジ。何でまたこんなめんどくさいことに、とは思いますわな。ファーブルが聞いたらそれこそオーガの首を取ったように「ほうれここにも進化論の反証が」と喜ぶ所でしょうて。知らんけど。


…そういやアレだ、「欧米の人たちはセミに馴染みがないのでイナゴとごっちゃにしてるし、また日本アニメの夏シーンに於けるセミの声の意味が判らない」とか聞きつつ、それにしてはファーブルさんはセミに大砲の音聞かせてたりしたよなあ、とか思ってたんだけど、どうやらファーブルさんの居た南仏はまた例外らしい。あすこは結構なセミ地帯なんですってさ。ほほう、ならツクツクボウシも居ますか? よつばとのヘンテコセミ絵話も受けますか? どうですか?