古びる

●近所のJAがいつの間にか撤退したらしい。ATMっぽいのは道斜向かいの空き地に移動してて、店舗そのものにはシャッターが下りっ放しである。コレはひょっとしてアレか? これでこの三階建てのビルには誰も居なくなっちゃったか? どうやらそうみたい。


そんでこのビルヂングがまた微妙な感じに古いのよ。見たところ築三十年…四十年? 外装のデザインといい裏手の枯れたツタの絡まり具合といい、なんかもう濃厚なうらっ寂れ感覚が満載なのよ。二階の窓から見える破れ障子見てると、ああこの部屋には焼けた畳か反り返ったリノリウムが敷いてあるんだろうなあ、壁には「1983」とか印刷してあるカレンダーが斜めにかしいでるんだろうなあ、とかもうそんなような。屋上に見える避難危惧のサビッサビ加減は本気でやばいぞ。


…石造りや木造の建造物は歳経てエエ感じに風情が出るのに、コンクリのビルはただ古っちくなってくだけだよなあ、とか思ってた時代がワタシにもありました。ま、実際そういう要素もあるのかもしれないが、今のワタシにはその「ただ古くなったビルディング」に対して以前のワタシには無かった「価値」を認めてしまっちょるんだよな。こっちで勝手にな。オッサンになるってのは妙なもんだ。


てことで、あのビルも取り壊しちゃうのはなんだか惜しいので残していただきたい…とは思うがムリだろうな。取り壊し前提でJAが出てったというセンもあるしな。ちぇ。