結界師/カイジ/墓場鬼太郎/みなみけ

結界師最終話。黒芒の崩壊、そしてその後の結界師たち。異形たち各々の身の振り方を割と丁寧に描いてるのが拾い物的に嬉しいですな。松井菜桜子の姫様は滅せられず、その力と命の火を緩やかに消して去ってゆく。白い人はただ彼女に寄り添うのみ…とかね。一方で「日常へと回帰してゆく」という結界師側の区切り手法はいささか手垢じみてて気恥ずかしくもあるが、まァしょうがないか。


時音との手握り→ビンタ後の泣きながらハグで迎えられる良守さんは(アニメでの)ラストらしい役得でよろしございました。ま、今後はまたあんま変わらない関係が続くのではありましょうが。…あと最終回だけあって高谷浩利絵がばんばか跳ね回る画面も楽しかったですよ。割とどうでもいいとこでも動きまくるのがこの人らしいやね。


総評。後半の(主に物語外における)紆余曲折を乗り越え、なんとかここまで放映できたのはそれでも僥倖だったのだろうな。確かに強力な魅力とかインパクトには欠けていた作品ではあったかもしれんし、ゴールデンで満を持してというよりはもうちょっと楽な放映帯から始めた方が似合ってたかもしれんし。そういう意味ではちと悔いの残るアニメだったと思われますが如何。個人的にはもう少しコッテリ目の演出で見てみたかったな、という思いはある。


あと、上でも書いたけど作画は突発的に良くなったりするんですよね。戸部/高谷の担当回になるとちとビビるくらい動いたりして、それは楽しかったな。


逆境無頼カイジ13話。ゆかいなゆかいな橋渡りその2がスタート。確かに薄っぺらい(けどやたらとメリハリついてて作画見てる分にはとても楽しい)カイジアジテーションを経て、アリの巣コロリに群がるアリの如く橋へと進んでいく皆さんである。やがて身の内に巣食う「魔物」に気づくのだが、時既に遅く…という。てェかあの魔物描写、状況によっては虎王でも出そうな勢いだったな。


とうとう発生した電撃墜落死は正に圧巻でございました。死の直前、ものすごい表情で安堵の顔を見せつける演出が実にヤらしいなあ。…それまでの橋の上描写が、語彙と手法は饒舌で楽しいものの、純粋な「高所恐怖」としての感情は薄まってるかな、と感じただけにあの絵は恐かったっす。上手い。


墓場鬼太郎5話。承前、死んだ猫娘とニセ鬼太郎その後…って、ねずみ男さん何してるんスか! という話。いきなりTV出て「地獄の砂がどうのこうの」てな展開になるのが実に脈絡なくてエエなあ。地獄へ行くのにニセ鬼太郎に平気で「お前、猫娘と心中しろ」と言い放てる彼が素晴らしい。そして猫娘を失って傷心の本物鬼太郎はスカートめくり…って何してるんスか!


意外な行動力を見せて大活躍の目玉おやじもよろしいが、ここに来て猫娘との純愛(か?)ストーリーでシメるとは恐れ入った。生前の姿と地獄での姿を重ね合わせつつ、鬼太郎から訣別するという描写が妙にメロロンドラマチック。この時の野沢雅子、渾身の泣き演技は流石の年期でんな。


地獄の見返りの門にて「ここで人間はどうあらねばならぬかを思い出すのだ」とおやじが説明し、その時の絵がダメ鬼太郎と放屁ねずみ男…という重ね方が可笑しくも皮肉で良かったっすね。


みなみけ〜おかわり〜・6話。雪の夜に停電していろいろする話。相変わらずもっちゃりした展開ではあるが、停電前の(主に次女さんによる)バカ提案アンド行動は割とどうでもよくて面白ぎみだった。しかし電気がないだけで凍死の危機(大げさ)かいな、と思ったけど、ははあオール電化か。そうか。やっぱガスだよなガス。ちうか風呂でけえな! 


んで後半はフユキさんと三女さんが絡むのである。フユキさんの付和雷同、自主性の無さに起因する優しさもどきは三女さんをイラつかせるのである。名前に冬がつくだけあってこの人が出ると冷えたイメージがつきまとい、ギャグ控え目のマジ話になるんですよね。ちょっとエエ話のような気もするがよく判らない。ちうかハーレムエンドかい!