結界師/カイジ

結界師50話。火黒との闘い、そして彼の過去。久々の本筋って感じですかね。そういう回だけあって、整っててよく動く作画状況が目を引きますな。大ぶりなアクションだけじゃなくて、良守の「絶界」に触れて折れ飛ぶ火黒の刀のかけらとか、細かいところも割とみっしり気味に作画されてて濃いかったです。


初手から圧倒的な強さ(というより疾さ)を見せ付け、良守に延々と台詞で余裕をかます火黒。「あ、これはヤられるためのフリだな」てな薄っぺらさは無く、ちゃんと底知れぬ力量を感じさせる構成になってるのがよろし。「ただ強さのみを求めて鬼となった男」ってのは定番。あともうちょっとだけ人物的掘り込みがあってもエエ感じはするが、まァ必要充分ではあるか。


火黒によるダークサイド勧誘を「何それ。ぜってェヤだ」と言下に否定する良守が頼もしい。頼もしい…というか良いガキ臭さ、主人公属性ですかな。時音を結界縛りプレイするのはどうかとは思うが。


逆境無頼カイジ11話。更なるどーしよーもない状況に置かれるカイジさんたち。それは公開殺人ギャンブルである。「死なない」つってるけど、10mから落っこちたら五分五分で死ぬよな。会場に運ばれるまでの「棺」の中の描写が不安感を煽る良い効果になってましたか。


…しかしエゲツ無さを純化することにかけては右に出るものの無い作品ではあるなあ。余計な物が無さ過ぎまっせ。「地上10mの鉄骨道を渡る」というそれだけのルールで、その悲惨さだけでなく、ここまでの駆け引きや状況変化を描き出すのは大したものだ。人の浅ましさに対する執念っぽいものを感じます。「上と下の人間たちにそう差は無い」と断言するカイジの価値観がそのまま出てるのでしょうな。


でもこれ、鳶職さんが有利じゃよね。押される前に一気に行くよね。…ま、これ渡ったからって終いじゃないんですけどさ…。


●あ、破天荒録画ミスだ。まいいや、1話完結だから「次回話が判らん」ってこともないでしょ。…いまあんまし余裕もないしな。