親愛なるクローン

ロイス・マクマスター・ビジョルド親愛なるクローン」読了。ヴォルコシガンシリーズは飛び飛びちまちまと読んできたので、この話以前の設定を思い出すのに一苦労かな…と思いきや割とどうでも良かった。つまりこれ単体で何とかなるように書かれてるってことですけどね。無論先行作を読んでたらもっと楽しいよ!?


てことで、希代の策士の割にその才能は主に突発的な言い訳に使われるという、どうも不幸に巻き込まれ体質な我らがチビヒーロー・マイルズの物語である。そーなんだよなー、基本的にこの人がデンダリィ隊ごと不幸に巻き込まれて、苦し紛れで天才的な言い訳して…の連続で話が進むんだよな。真に安息の似合わぬ男である。本人はそういわれるとヤだろうけど。


すぐ凹むがすぐ戻り、へこたれないけどウジウジ悩む彼の活躍はやはり面白い。今回はエリ・クインが常に随行しているので(んでそれ以上の事もするので)画面が華やかでもありますな。…華やかで言うとワシ、イワンのバカっぽさはとても良いと思うのだ。見目麗しくて社交的、あまり何も考えずに行動するのでマイルズの頭痛の種であり切り札でもあり。この人が出てきてあっけらかんと悩みの無いこと言うたんびになんか楽しくなるよ、ワシ。


しかしアレだ、この邦題はちょっとどうかと思うんだよな。ネタバレにも程がありませんかェ? これでクローンと闘わなかったらウソ話だよなあ。確かにそのバレで面白さが減ったとはいい辛くはあるが、それにしてもね。