結界師/カイジ/もやしもん/みなみけ

結界師44話。黒芒の武闘派さんがやってきたの巻。高谷浩利と戸部敦夫によるゴッツい作画状況で押し通される30分でして、結界師はこういうのがあるからスゲエよな。結界を結ぶ良守のキュキュッとしたメリハリのある動きとか、整った顔ながらどんどんと異形化してゆく左近の微笑とか、結構目を奪われっ放し。


お話も盛り上がってきておるのではあるが、しかしまだまだスカシ段階とも見える状況ではあるな。どうも死亡フラグ濃厚っぽい左近さんはともかく、内面に強大なエネルギーと感情を押さえ込んでいるのが良く判る正守さんが先週に引き続きカッチョ良い。あと田村真紀姐さんの色っぽさも良かったっす。てことでお姐さんアニメその1でした。


逆境無頼カイジ4話。後が無いカイジたちはヒッシのパッチ、矢尾一樹の人に嘲笑されるまでに懇願を重ねての勝負である。そこまで押さえ込んでおいてのカイジ側の逆襲、まずは相手の挑発、そして「置け! カードを置けっ!!」「開けろ北見っ」という、まさに叩き付けるが如き台詞のカタルシスはよござんした。そこに至るまでの(綱渡りながら)理詰め々々の構成はやはりこの作者にしか描けぬ世界だわなあ。…ま、この明らかに「落とすために持ち上げる」という状況設定も、ですけどね。


今回は萩原聖人の熱演に尽きるとこだろうな。必死の懇願からチンピラ因縁的挑発、激昂に近いまでの勝負の一声など、声に感情を乗っけるヤリクチが実に自然で大したものだ。うーん、しかしアカギの演技見ての決定…とするとスタッフの慧眼にも程があるよね。全然演技の方向性が違うしさ。でも安藤の桜井敏治も好きです。気弱デブの業界最大手だしな。


もやしもん6話。ムトーさんとアヤさんが色んな魅力(とか菌とか)をふりまく話。まァ菌を扱う学業場所だろうから当然そういう装備や要員も存在するのだろうけど、にしてもクワイ川マーチみたいな音楽とともに大量に出てきて去ってゆく「防疫班」がバカっぽくて好きだ。楽しそうだなあ。あと沢木の防護服の中にチャッカリ避難してる菌どもがなんかかわいかった。


酒好き…と言うよりは酒に呑まれちゃう人でワイルドで細かいことに顧慮しなくて、んでもって尽くすタイプのヘンな美人、という武藤さんのキャラにのとまみかあ…と思ってたら、これは新境地に近いほどの(ある意味)エエ女演技であってちと感心。アヤさん役のたかはし智秋さんはそれほど存じ上げなかったのだけれど、声にツヤがあって実にロッポくてございますな。てことでお姐さんアニメその2。


みなみけ8話。ホサカさん大プッシュ祭。ホサカと言えばオノ=センダイだけど…ってそれは関係ないね。「美形の変人」という類型キャラはそこそこ競争率の高いカテゴリだけど、この人はかなりエエ番付に喰い込みそうなほどのヘンさがあって有望ですな。雨はともかく、雪をもっさもさかぶった状態で相手にマフラーを巻いてあげる絵面に参った。すげえやコイツ。基本的には才能があってかつとてもエエ人なんだよな…まあ確かに気持ち悪いんだけどさ、でも需要あるよきっと。長女さんには需要ないかもしれんが。


しかし割鍋に閉蓋と言うか、このホサカさんと対等以上に渡りあえる人が同級生に居るってのが素晴らしいね。何が素晴らしいのかよう判らんが、素晴らしい。


ガムを噛んだり暴れたりする次女さんを筆頭に、妙なところでムチャな作画仕事があって楽しかったな。回ごとの安定感に割と欠け気味な本作だけど、安定しないってことはすげえエエ時もあるってことで。