ダメなワシ

●余裕があるときには土鍋で飯を炊く。炊飯器と比べて面倒なのはタイマーが付いてないくらいのもので、料理しながら飯を炊く分にはほとんど手もかからない。それでシッカリツヤツヤの飯が喰えるのだから楽しいことだ。


しかしこないだ火加減だか水加減だかを間違って、またりっぱなオコゲ飯を作ってしまった。丼にあけたらそのままドーム型にどでんと出てきたので、それじゃあと思い鶏ガラスープのもとを湯に溶いてぶっかけ、ネギとゴマ油をかけて喰ってみる。これがなかなか旨かったよ。お? お? なんかそれっぽいじゃん?


味をしめて、今度は551の貝柱焼売やら餃子やらを買ってきてもう一回オコゲスープで喰おうとした。が、これがねえ。何が悪かったのやらうまくオコゲが出来ない。ちょっと固目の単なるご飯だ。まあ、ただの飯でも文句は無いんだけどさ。


●妙な夢を見る。未来世紀ブラジルに出てきた空飛ぶスーツみたいな翼付き甲冑男がちゃぶ台の横に座ってて、自らのスーツを見せながら「ここはこういう構造、こっちはこんなデザイン」と説明してくれる。近くで見るとやたらにかっこよい。ふむふむなるほどと思っていたら目が醒めた。


デザインのイメージがかなり強烈だったので絵に描いて残そうと思い、寝ぼけながらちょこちょこと絵に描いてみる。したら何だ、ボヤボヤしながら描いたからか、やたらと味のある線が出る。それはもう出る。おやあ、ワシってこない才能あったっけ? うふうふ、良く描けたので取っておこう。


後日ただの落書き用紙として捨ててしまった。ああ残念、しかしもう一回描けば良いだけの話だ。…これが描けないのよねえ。あの線の震えやよたつき、こんな感じだっけと意図してやってみてもただの駄線。あー、ワシは常に朦朧としてなきゃダメなのかダメなのか。


●「ワザと失敗する」ことの難しさよ。…というシメでいいですか?