かこさとしメモリーズ

●こないだかこさとしの名を書いたけど、つらつら思い出してみるに、ワタシの人格形成に結構でかい影響を及ぼした人だったような気がしてきた。幼少時のワタシの中では多分安野光雅とのツートップでしたなあ。


かこさとし加古里子)、男性。職業はええと、絵本作家…ってだけにとどまらない広範囲な活動なのでちょっと言いにくいな。子供の知的好奇心をを総合的にプロデュースしてきた、って感じの人だろうか。検索してみるとまだまだ健在でいらっしゃるらしい。


日本の伝統的風習や言葉、あるいは自然科学や社会構造にいたるまで。その博識ぶりもさりながら、子供がバッチシ面白がるような形での作品作りはホンマに才能でやんした。ご本人の純粋な好奇心が実体化したような著作群は、今このトシになってこそ再読してみたい郷愁にかられるものであります。


いっことても印象的だった話があって、たしか「こどものカレンダー」とかじゃなかったか、全12冊。その中にあったお話。細かいところはうろ覚えなのでご容赦。


●昔々のある国で。「あいうえ王」という悪い王様は、「かきくけ公」という悪い大臣と、「さしすせ僧」という悪いお坊さんと、「たちつて島」という島の、「なにぬね野」という野原にある、「はひふへ法」というきまりで取ってはいけない、「まみむめ藻」という藻をこっそりと取っていました。やがて「やいゆえ世」という時代になって、三人は「らりるれ牢」という牢屋に入れられることになり、新しく「わいうえ王」という良い王様が国を治めるようになりました。ば「ん」ざい、ば「ん」ざい。


…絵をお見せできないのが残念。今見てみると結構生臭い話でおもろいなあ。多分「まみむめ藻」ってのは麻薬か何かに違いないのだぜ?