おいすたーじんがー

●牡蠣がパックで安かった。安いのはいいがちと多い。400gですか? それで300円。うーむ、買う。


鍋にしようかと思ったがやはり多そうだ。よし、牡蠣だけで喰おう。えーとそうだな、醤油や味醂で煎り付け気味に煮て…と思ってフライパンにあけたら、どんどん水が出てきますよ? 炒め煮どころか普通の煮物になってしまいましたよ? そしてみるみる縮んでゆく牡蠣たち。…あー、この量なら普通に鍋にしても良かったか? トホホ。


ま、旨かったのはとても旨かったですがね。濃縮してすこし焦がし気味にした煮汁も香ばしいし。おろしポン酢で喰いまして、それはまあ、幸せでした。


●昔は牡蠣って好きじゃありませんでして。他の貝類に比べるとズルズルとして歯ごたえが無いし、なんか生臭いし。それが劇的に変わったのは、頂き物の新鮮な牡蠣に出会った時だ。


発泡スチロールに入って届いた巨大牡蠣。アレだ、カレールーの箱に描いてあるようなカレーポット、あんな形にごぼんと盛り上がった殻。網の上で炙り、口が開いたらレモン汁だけでツルリと喰う。味は海水の塩分のみ。もう、ね、濃厚な旨みに背筋寒ゥなりましたよ。何でもそうだろうけど、良い物に接しないとその本質は判断できないのね。


…ま、今でもカキフライはそれほど好きじゃないけど。できればそのまま喰いたい。