十二月の昭雄

●ここ数日やっと寒い。秋らしい秋はそれほど感じられないまま師走やなあ。街はすっかりせせこましいのだが、あっしには関わりのねえことでござんす。師匠とか教師とか師父とかはまだ走ってなかったような感じでした。


…てェか、ぼんさんとかが忙しく走るから師走ってなんか嘘臭くね? どうも発想がそのまんま過ぎるというか、変化しなすぎっていうか。どうなんですかね。


英語で言うならディセンバー。直訳するなら「10月」だ。デカスロン十種競技)とかの「deca-」ですな…って、二月足らぬよ? 9月以降は全部二月ずれた呼称なんですよな。7月にカエサル、8月にアウグストゥスのご両人がテメエの名前を冠した月を突っ込んだので、以降順繰りに二月ずれた…と聞いたんですが、なんかこれも眉唾らしい。もうよく判りません。


とか考えてる間に、急に寒くなったからかしら、妙に風邪っぽいような気のせいがする。こないだのは単なる持病の頭痛だったから、今回のもそういう一時的なものだといいんだけどね。…もやしもん2巻を立ち読みしたせいかなあ。インフルエンザは宇宙人。


●同じく今ごろやっとフィギュア王を立ち読みする。実相寺昭雄監督のコラムを探すと…ああ、載っていた。発売日がちと前なので、誌面のどこにも死について触れられてないのはまあ当然であるが、そのことが却って物悲しさを感じさせることだ。そ、少なくともこの雑誌の中はあのジジイが生きている世界なのだな。


コラムの内容はシルバー仮面の撮影話。現場の苦労を色々書いた上で、監督はこの文章で筆を置いている。


「私もいささか疲れた。皆さんくれぐれも、体には気をつけてください」