休むに似ている

●寒いのは好きである。メシが旨いしコタツは温いし、なによりデヴにとって暑さは致死的だし。しかし、朝起き辛いのは困りもの。ことに昨今春めいてきてなおさら眠い。春眠暁を覚え何とやら、である。「何とやら」の意味が無い。


要するに、朝方の布団の中が快適すぎて出たくないのである。そらもうトコシエに。そんじゃまあ、布団の中を不快にしてしまえばよいのではないだろうか。


鉄道会社で愛用されてるらしい、時限で寝床が傾く装置とかの発想だな。しかしウチにはそんな凝ったメカは無いので、何か代替案を。ってとこで、戸棚から小型扇風機を出してきた。これで朝の布団を不快にする!


●翌朝。目覚ましが鳴る。寝ぼけ頭で扇風機のスイッチを入れ、布団の横ん所から突っ込んで外気を送り込む。ここらへん手仕事だが気にしないように。


さて効果だが、寒い。冷え冷えする。それ以上にうるさくって仕方がない。それでもしばらく我慢してたが、なんだか馬鹿らしくなってスイッチを切る。この時、寝ぼけたワタシは本気で怒っていたように思う。そして安眠した。


結局ちょっぴり起床時間に遅れてしまう。馬鹿である。バタバタしつつ部屋を出て、部屋履きのツッカケを履いたら足の甲の所のベルトが切れた。おお、なんと不吉な…って遅! 「フフフ、新式起床法は失敗したであろう」…って過去形で伝える前兆があるか!


●引越しの整理で、要らない靴と要る靴を箱に分けてくれと言われている。本日帰ってきたら、危うく要る方の靴たちを捨てられるとこだった。大家さん曰く「いやー、ちぎれたツッカケが入ってたからこっちが要らない箱かと思った」。ツッカケ…テメエ自身の不吉の前兆かい!