有頂天家族

有頂天家族・11話。二代目の立会いの下、狸界偽右衛門はここに矢一郎なりと決定しようとする…とまあそんな素直には行かないのでしてね、という。矢四郎のラボの中から「狸殺し」の空気銃が見つかり、矢三郎はその銃弾に斃れ狸鍋にならんとしている。一切が自分たち下鴨一家へ不利な中、矢一郎はそんな肩書き要らんわい矢三郎を救うんじゃい、と一匹の虎となってそこを去る(玉瀾もいっしょ)。全て夷川の思惑通りに進むシナリオに一石を投じるは矢二郎と…ホンマモンの呉一郎ですか。そして偽呉一郎の招待は…ああ! 先週「まさか」で言うた早雲なのか! これはこれは…。

思い返してみれば確かに、あの晩空気銃で早雲を撃ったのは天満屋であり、元から二人が通じていたとすれば合点もいく。今回は人を化かす狸たる早雲が化かしきれなかった二つ、人間たる天満屋に偽空気銃をつかまされたことと矢二郎が四国に旅をしていたこと、それが致命傷になったってことか。あと我が娘海星のカケオチは知らんかったんだろうか。これ看過しちゃうと自分の娘を鍋にしちゃうことを画策したって話になるんだけど…流石にそれも計算外かしら。

偽右衛門騒動メインの後半の展開、座席を揺さぶられるような怒濤の流れがなかなか面白くてよろしかった。いろんなトコで平仄が合い、ああなるほどそういうことかと思わされつつもキッチリ盛り上がることもおろそかになってないってのは凄いね。ラスト、ここまで追いつめられてニヤリと嗤う偽呉一郎/早雲は、まだ何か隠し玉を持ってるんでしょうか。いやもう、天満屋と一緒にさっさと地獄絵におっこっちゃえとか思いますんですけども。エエキャラやなあ。