ドリフターズ/ジョジョ/オルフェンズ

ドリフターズ・10話。黒王様は青銅竜を従える。単純な戦闘力では多分危険極まりない域に達しているのであろう竜という存在を、「生命を活性化する」という黒王の能力にて無力化してしまう…と。なるほど、無制限に活性化すればガンになるっちうワケか。黒王は返す刀で一房の麦をとり、広場一杯に増殖させてしまう。兵站という概念をほぼ無意味にしてしまうこの能力はとんでもない。輜重兵站の描写とか、原作者好きだろうしね。ノブの側はそれでひいこら言うだろうなってのが見えますな。

そのノブんとこにはサンジェルマン伯が到来する。まずは豊久の腕試しってことで、フラメーとアレスタというどっかで聞いたような部下の人が襲い掛かるのだが、それぞれ美少年と枯れダンディに弱かったので何もしないうちに負けました。どっちのストライクゾーンにも入らない豊久さんは良かったね。

ジェルミ伯の目的はオルテを「売る」ことらしい。最終的にはエンズと敵対するための地盤固めってとこだろうけど…さて、彼らの知識もて社会のインフラを構築するところまでいけるかしら。うんまあアニメではムリだろうけど、原作の着地点としてね。

ジョジョの奇妙な冒険・37話。川尻吉良さんと早人さんの絶望的な対決、なんだけど早人さんの主人公ブーストがどんどんとかかってきて巻き返しつつある。その上仗助たちもやっと参戦でこっからワンサイドだぜ…って風にはいかないのがもどかしいところ。アレを対処すればコレ、とネタを次々重ねてくるシーソーゲームなバトルはやっぱいいもんだ。ま、少々のご都合は看過しておくべきでしょうけども。すぐそこであんなけ大騒ぎしてんだからもう気付けよ承太郎、とか。

キャラ的には早人さんの超人的なふんばり(さっき知ったばかりの仗助の能力を見越して自身が爆散までするとか)が見所なんですが、演技としてはやっぱ森川吉良さんだよねえ。すさまじくねちっこく、憎たらしく早人を言葉で弄る辺りとかは流石だなあと思った。あと笑い声がカンペキ。こういう演技がいいと悪役が映えるわなあ。

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ・36話。目覚めし悪夢、MAハシュマルを前に右往左往の皆様…というか主にイオク様陣営である。さんざっぱら辺りを蹂躙して被害は甚大(主にイオク様の部下)、なんとか治まったものの災厄の主はどうやら人間を殲滅するためにどっか行ったらしい。自己修復機能を持ち人間殺戮に特化した巨大メカ、ってつくづく「なんでそんなもん作ったんだよ昔の人間どもは」という気がしますが、まあ泣き言いうてるヒマはあまりないのである。なんせこっから一番近い人口密集地はクリュセ、クーデリアやアトラの居る場所だからねえ…という話。

今回はハシュマルのどうしようもなさ、あまりに効率的に人を殺すその最悪っぷりが見所…っつーかそれはこっから先、どんどん深刻になってくんだろなという気もする。ドでかい本体も然りながら、引き連れてるおともメカのプルーマがなかなか恐くてよろしい。MS相手に大群で襲い掛かるあたりは、スケール的に人間主役のパニックホラー的な演出でしたね。ライドが生き残ったのが奇跡的ではあった。

んでまあ、それ以上に印象的だったのはイオク様っすね。ジュリエッタさんに「もうあんたなんもすんな」と言われ、あの超然としたマッキーに「愚かにも程がある」とまで評されるタチの悪い道化ぶりが見事。よくある「物語上都合のいいバカ」枠なんだけど、ここまですっとこどっこいだとキャラが立つなーと思いました。結局災厄と被害はこの兄ちゃんが全部やらかしたみたいなもんだしねえ。…反省もしそうにない、いやできそうにないしなあ…。