恐怖の文明開化

●割と怖いものが苦手で、ホラーや恐怖メインの映画も好んでは見ない。んで今の仕事で夜半過ぎ、割と真っ暗なエリアを通って行かなきゃいけないことがちょくちょくある。築年数もそこそこいってて構造も複雑、あちこちによく判んない絵やら機械やらが散在してるところを通っていくってのはワシの性癖的にぞっとしない。ワシが怖いもの苦手ってのを知ってる同僚からはそこを通る前に「今日こそは何か出るかも知れんなァ」とか脅してくる。堪忍…堪忍してけさい…。

ある日(というかある晩)またそこを通る前、ワシを怖がらせてやろうと同僚が言うことには「人感センサてあるでしょ、人が通ると警報が上がるヤツ。あれがね、こないだの夜いきなり鳴ったらしくてね…調べたら誰も居なくてね…ひょっとして今日もまた何かオバケちゃんとか出るんと違うかな…」と。また怖いこと言うて、と返そうとしつつ、しかしちょっと考えてみると…なんかこう、センサに引っかかるオバケってちょっと微笑ましいなと思ってしまった。「あしまったクソ」とか言うたりしてんだろうかしら。

とりあえず何も出ませんでした。でもその後もちょいちょいセンサの誤報はあったようで。…やっぱマヌケなオバケでも居てんのと違うか。