甘々と稲妻/モブサイコ

甘々と稲妻・8話。海に出てきてわあ水着回だ! と思ったワシは俗世に毒されすぎているかもしれない。折角の海も鬱々と楽しまぬつむぎさん、どういうことかと思ったら…なるほど、前回の思いをまだ引きずっているというワケか。ま、そんな元気のないお人も料理と食事でなんとかしちゃうのがこのジャンルのお約束ではありますがね。ただ、この作品の場合はもっと根っこの方のお話でして、魚を捌き頭を落すところを見て「怖いけど面白い!」と言い、アジが形を変えて料理になり自分のおなかに入ってゆくことに言い知れない不思議さを感じたり、そういうヤツだ。…イカサトイモの煮付けン時も言うたけど、そう、それがお料理ってこっちゃよね。

てことで今回のお題はアジ。刺身じゃないとなるとそうだな、開いてアジフライかなあ…というのがワシの限界。なるほどなめろうとさんが焼きかあ。なめろうは作ってもらって喰ったことあるが、さんが焼きは音に聞きし経験しかない。どっちみち旨そうだってのはすんげえ判るのであっていやホンマ、夜中に見るアニメじゃないなと思った。実は今までの回は旨そうとは思いつつもそこまでではなかったんだけど、このなめろう回はちょっと腹に堪えた。我ながら趣味がおっさんくさいかなとは思います。

落ち込んでたのがアジ捌いてるの見て復活したり、ツインテさんとネコのモノマネ合戦してたり、今回はつむぎさんの子供っぽい心理がなんかよろしかった。何に興味持ち出すか読めないとこあるよね、お子さんって。

モブサイコ100・9話。秘密結社「爪」の支部につれていかれた律たちと、そこに乗り込んでゆくモブたち。あっちとこっち、挟み撃ちの形になってる爪の人たちは災難…なんだろうかね。まあ少なくとも本気出したモブに対し、コヤマさんとテラダさんはほぼワンパンで排除されたりしている。このままフツーに爪支部をクリアしてもおもんないので、そこはある程度「傷」の皆さんに発奮してもらいたいとこだけど、なんかその要素も律さんが持ってゆきそうな感じもする。どうだろうね。

囚われの律さんサイド、脅しのために超能力仲間の一人をフツーに刺し殺した辺りで「え、この作風と絵柄でそれやるのか」とちょっと意外に思ったけれど、実は幻影能力でしたということがあとで明かされる。まあそうだよなその辺の一線越えてもそれほど効果的な演出にもならんしなと思いつつ、しかし「あの絵」を見せちゃうことそれ自体で一線越えにもなったみたいなものかもしれんと思ったりもする。いずれにしても、こういう演出をするってのが個性のある原作者ありきのアニメだなという印象。よしあしあろうけど、キッチリ目を引く演出になってるし今んとこエエ方向に働いてるんじゃなかろうかしら。

今回退場のテラダさんに立木文彦、やはり妙に贅沢なキャスティングではある。途中ゲンドウポーズっぽい体勢とってたのはあれセルフパロディみたいなもんだろうかね。