●アクティヴレイド -機動強襲室第八係-・6話。唐突に巨大ロボバトル回。何だかんだで谷口監督ってロボ好きよね、やっぱ出てくるよねと言いつつ、テクノロジー的には二足歩行メカというよりはクラタスとかそっちのロボですな。やっぱクラタスと米国ロボのバトル話が元ネタかしら。そして話の流れは「じいさんたちがかつての栄光を取り戻す」というアレである。のはいいんだけど、舩坂さん…その少年時代イメージは…ちょっと美化しすぎなのでは? もともとご本人がツッコミレスなタイプなのでそのまま話が進んでましたけどさ!
そしてスタッフロールに「舩坂主観作画監督」というのが…ああやっぱ主観だったんだ、というね。これにまさひろ山根のおっさんが当たり、当然のように大張のおっさんもくっついてくると。好きだねえ…ホンマ。コンテが平野俊貴だし、なんかこう80年代OVAの雰囲気である…っつーかあのじいさんどもがソレだったりすんのでしょうか? どうでしょうね?
●昭和元禄落語心中・6話。素人芝居でエエ感じに盛り上がった菊さんであるが、しかし本業の落語の方でもここまでウケたらいいのになあ、とそんな思いしきりである。ハタに居るシンさんは何の苦労もなく(そんな風に見える)落語の大海をすいすいと泳ぎ、菊さんへの何の気ない言葉にもズバリとしたキモがある。はて、自分は何故、何のために落語をするのだろう? そのことに正面から向かい合ったとき、菊さんの演技・技量・存在もひとかわむけることになる…。
お話の要素としてはそれだけのことで、ずんずんと話が進んでってるという風でもない。代わりにこの、菊さんにおける転換点の様相をじっくり描き出すことに注力してある仕掛け。シンさんのお血脈と菊さんの品川心中という、なにやら通じるところもありそうでしかし各人の雰囲気は正反対、という流れがなかなかよろしい。相変わらず演出も丁寧で、高座上で女を演ずるに「すっ」と足を崩す絵を入れるとか、シンさんに複雑な思いを抱く菊さんを泣かす代わりに鉄瓶に泣かせるとかね。もう少々あっさりとやってもエエのでは、ってくらいに丁寧ではある。
それにしても高座のシーンね。コンテやカット、毎度々々相当に考えて構築してんだろうなというのが判る。フィックスで普通にキリを切る、カメラ位置を大きく変える、背景を差し替える、人物の風体を変える。これらを使い分けて落語の流れを作ってゆく作業は大変ではあろう。もうちょっと凝れば悪目立ちしそうな直前辺りで踏みとどまってるのがセンス、と言えましょうかしら。人の嗜好によっても違いましょうがね。