うしおととら/ワンパンマン/おそ松さん/ルパン三世

うしおととら・16話。杜綱にーさんを救うためにミクロの決死圏をやらかすうしおご一統。イズナさんはここで登場っすね。コメディリリーフでありマスコットでもあるが、一応バケモンと人との関わりについて一言あったりするという、割と便利なキャラである。…なんとなーく黄色と黒のイメージがあったけど何でだろね。ピカチュウよりも前のキャラなんだけど…まいいや。

まあ今回はうしおさんの男前度が見所でしょうな。初っ端から「男は一生に何人の女の子の涙を止めてやれるのか」ですもんな。中学生の言葉じゃねーよなー! んでもって自己犠牲と無謀な力で無茶をやらかし、全てを救ったあとで本人は崩壊する。最後の異形と化したうしおさんのデザインはもう、流石の藤田絵というか…よく再現したなああの目。実に怖い。あと血袴に吶喊してゆく辺りの作画の勢い、盛大に歪んでゆく絵がすごくよろしかった。うしおさんの強大な意思と力がそのまんま出てきてるような一瞬でしたよ。

あと、ジュンさんもちゃんとクライマックスで脱いだ。こういう辺りのサービスシーケンスはマメだなあ。…あのちょいと時代がかったヘアスタイルのせいでイマイチえろっちくないのですけどね。あれ、なんちうんだろ。キャラ・スーンみたいな…ラビリンスのデビッド・ボウイみたいな。

ワンパンマン・3話。襲撃の獣超人たちを退け、その元凶をとっちめようと敵陣に乗り込むサイタマとジェノスさんである。敵の首魁はジーナス博士、進化の技を使うマッドサイエンティスト。そしてその最悪最強の作品・阿修羅カブトさんとの一戦となるのであるが…っちう話。

今回も相変わらずよく動くアクション作画で眼福だけど、30分アニメ枠としていささか苦労してるような雰囲気もあったりした。具体的にはちょっとテンポ悪かった。枝葉を省いて詰め込めば15分枠でもなんとかなりそうな分量の話だったと思います。ま、話の切れ目的にそうならざるを得なかったのかもしれまへんがね。つーか「ワンパンマン」という、名前どおりのシバリとしてはそうなりがちなのはしょうがないとも思うけどさ。まあねえ。

阿修羅カブトさんに石塚運昇。ワンポイントゲストで大御所という作風はデフォルトっぽい感じであり、それはこの作品に合ってるように思う。それにしても何だ、とことん筋肉でそれ以外ないバカ悪人というキャラに石塚のおっさんってのもゼエタクな気はするな。なんか楽しそうに演じられてたのでいいと思いますけども。

おそ松さん・3話。開始第3話にして「こぼれ話」という、また狙いよんなー変化球なーと思ったら確かにこぼれ話だったけど、こぼれてんのはうんことかきんたまとかちんこだったという話。いや全体構成はショートコント集積体であるのは間違いないんスけどね。そのクォリティも割と真っ当なドリフ的スキットからかなり卑怯なパロディからド直球に過ぎる下ネタまでスペクトル広し。こういうの、脚本家的にはどうなんだろ。却ってめんどくさいんと違うやろか。

開始早々のSAWパロディですでになかなか面白かった。天丼ネタのお手本というか、シツコく繰り返すなかでもいろんなパターンを登場させてて飽きさせない。最後の十四松でフツーに殺されてシメってのが視聴者の共感を誘うほどであり、これは脚本側がちゃんと感情喚起のテンポを統制できてるってことでもある。おもろいなあ。

SAWの人に高木渉、警察24時っぽいナレに西凛太朗。…はいいんだけど、ナレはともかくテロップにかかってるあの立木文彦っぽい声は誰だったんだ。すんげえ似てた、っつーか声優業界でもモノマネの定番ネタなのかもなあ。飛田さん? あとトトコちゃんが出てきて結構酷い役回りだったのが赤塚っぽいと思った。この人結構エエ性格してるよね、確か。それとあとアイキャッチカプコン押しは何だったんだ。BGMから妙に凝ってたしさ。ひょっとして同じ会社にしといたら土下座も一回で済むとかそういうの?

ルパン三世・3話。レギュラーの盗みやってたら英国皇太子がらみだったのでMI6が出張ってきた、という話。先週より登場のなんやイカついお兄さん、コードネーム・ニクスっちうスパイっぽい人である。プロっぽいたたずまいと鋭い目線、英国諜報局のお人…ってことで、ダニエル・クレイグのボンドがモデルの一つだろうか。イタリアオンリーであった作品のカラーが、こうしてバラエティを持ってくるってのは目先を変える意味でもいいと思う。そしてたまには(イタリアがらみでいいから)外国にも出張って欲しいねえ。

先週までは上記の通り「謎のプロっぽい人」ってだけであったニクスさんだが、今回一つ特殊技能がネタとして出てきて、これがちょっとルパンっぽいちょいムチャさがあってよろしい。反響音を利用して相手の位置を正確に掴むという…リクツは判るがまあ普通ムリだよなあ、ってバランスがいかにもですな。あと「100パーセントだ」とか成功確率を呟いてんのがちと安っぽいなーと思ったけど、あそこまで執拗に天丼されると「うん、こういう人なんだね」って感じで個性になりかけてんのが面白い。欠点あるよね、人間だし。

んでニクスさん、最後の一服を許したりしてけっこう甘いとこあるんだな、とか思ってたらその辺のフォローネタを最後につっこんできてて(一服がダメだったら愛に生きる男としてそれもよし、っちう)、判ってやってる脚本なんだろうなと思った。