ニンジャスレイヤー/乱歩奇譚

ニンジャスレイヤー フロムアニメイシヨン・16話。トリーズナーヴィルにての騒動の巻。ユカノ…アムニジアさんの表情がかなりキツ目になってて、あーこれは思想の共産主義化がオルグって総括の結果としての自己批判。まあその何だ、今回の話はとにかく、映像化されると元からの状況に輪をかけて赤い赤い真っ赤っ赤。テツオのおっさんに至ってはデザイン上赤くないところが無いくらいである。…そういや中の人の小西克幸はスピンオフ作品で三倍赤い人もやってたっけなあ。まあいいや。

てことで、どうにも胡散臭いがその底も知れないイッキウチコワシの話。上記の如くギミック的にある意味時代がかった味わいの話なんだけど、こりゃまあある程度しかたないっつーかなんつーか、フリックショットやアンサラーたちの台詞回しには「あの時代的なキナ臭さ」は薄めであり、ちょっともてあまし気味な印象もあったりする。ま、そのくらいの方が娯楽的には正しいってとこはあるけど。あと「ゲストザコ」の典型っぽいプロミネンスさんであるが、なんかデザインが妙にかっちょ良くてちと良かった。やってることも「人体の芯まで炭化」とか結構エゲツないんですけれどもね。

乱歩奇譚・5話。前回を受けて今回まるまるカガミ警視の告白話。サブタイは芋虫…ああ、こりゃきっとカガミさんのあの存在が疑わしい妹さんがあんなことになっちゃうんだろうかしらと思ってたらそうなった。マジメで一本気であるからこそ、たわんで歪むことができず折れてしまった…法に裁けぬ悪を斬る男。パニッシャーだのダークナイトだのの最近の例を持ってくるまでもなく、これは普遍的なモチーフではある。絶望して暴れ倒しても、妹のために買ってきたケーキだけは傷一つつかずそこに置かれたままというあの絵こそが、かれの心象風景なんだろうなあ。妹の象徴は残る。妹は(胴体以外は)残らない。

あまりにも正直者過ぎるからこそ暴走した結果、件の「芋虫」状態を仇の肉体もて再作成するというのが今回のクライマックス。何となくフィンチャーのセブンを思い出したりしたが、カガミさんの場合はもっとストレートな激情によるものだろうしね。ラスト「だが二十面相は死なない」と言い置いて連れられてゆくカガミさん、その言葉通り前回の幼女誘拐暴行犯はその報いを受ける。ははあ…ひょっとしてアレか? 一人が多くの顔を持つ原作の二十面相に対し、こっちのは多くの人間が一つの相を共有する、ってことなのか? 個別のなんとかみたいの?