シドニアの騎士/血界戦線

●新番組・シドニアの騎士 第九惑星戦役。前シーズンからしばらく開いての再開話であるが、「ぜんかいまでのあらすじ」みたいなのはほぼオミット状態でそのまんまスタートちう割と思い切った状況。シーズン開始がまずノリオさんが禁忌の扉を開けて落合に精神を乗っ取られるところから、ってのもなんかトガってんよなあ。

んでもって主人公・谷風さんの様子をコメディっぽく描写するパート、やっぱりビンボくじ引き気味な体質のイザナさんである。谷風にすっぽかされた一人のお出かけにて「ぜんぜん楽しくない!」と口に出して言うてる辺りが妙にかわいい。落合ノリオさんの策略によってエナ星白が消失したことを気に掛けつつの戦闘開始、圧倒的な再生能力のガウナを前にどうしたもんか…ちうてたら何かすげえヤツがやってきた。星白の声でガウナの外見、という…。原作チラっと見た時にも思ったが、コレをヒロインポジションに持ってくるってのはホント、この作者なりゃこそだよなあ。

てことで再開。相変わらずどっか硬質でぎこちない感じは拭えないが、それが何故か世界構築のイメージに合ってるような気もする不思議な作品である。今期から登場のつむぎさんが話のキモになるのは間違いないところだが、それだけにどういう感じに描写演出されるのか、いろいろ楽しみである。うん、視聴継続しますよ。

血界戦線・2話。バイト中にエライ目に遭うレオさん、早速にしてトラブルに巻き込まれてしまうってのは主人公の証ではある。彼の能力である神々の目、なまじ見えないものが見えてしまうだけに災厄が降りかかるってワケだすな。今回はただ見えるだけじゃなく、どうやら他者の視界をも制御できるらしいってのも明らかになりましたが、それでも単純戦闘能力は低いってのはしょうがない。その分同僚たちに頼らなければならんのではありますが…っちうね。

相変わらず見得切りとノリと勢いで物語をすすめるという方向性は堅持しているが、いささか詰め込み気味であった第1話と比べると今回は格段にスッキリ見やすい。なるほど、こういうのをやりたいってワケね、と理解させる意味では充分な回だと思う。実際こっちが1話でもあんまし違和感ねーなー、って感じやったな。特にクライマックスの超高速チェイスシーンは、GPS画面と現実風景の双方がハッタリ効いててよい見せ場になっておられた。かっちょいいやね。

さしあたりの先輩コンビっぽいザップさんは、キャラとしてはドチンピラのしょーもないお人というタイプである。がそれでも一応素直じゃないなりにレオさんをガードしてたり、窮地にあっても自分の能力でする辺りは、やっぱプロですよねという描写。残りの面々もキャラ立ってそうで今後の活躍が期待できそう。銀河万丈の人も強ェんだろうなあ。あとあのエンディング、各キャラがおめかししてそれぞれにダンスを披露するというものだけど、イカしたポーズもまぬけな風合いも上手いことあしらってあってちょっと乙なもんであった。センスいいよね。

●実はアルスラーン戦記も一話から見てて楽しんでますけど、こういう大河ドラマは感想書きにくいなーと思ったのでそのまんま見てるだけにしてます。面白いっすけどね。…しかし新たにマンガ化したなーと思ったら間をおかずアニメ化ってことは、初っ端からクロスメディア的に構築されたプロジェクトだったんだろうねえ。確かに気合の入ったコンテンツではあります。