血界戦線

●新番組・血界戦線。ええと内藤泰弘原作のボンズアニメ、ですな。舞台は元ニューヨークにして現在は異形の者どもがあふれるバイオレンスシティ、ちょっとした過去の後悔とともに神さまの目玉を持つに至った主人公が逆さ福マークの秘密結社にもぐずり込んでドタバタやる話。先々どういう方向にゆくかは判んないが、今んとこはダークな中にも陽性な雰囲気を盛り込んだ内藤作品らしいファンタジィ、ってとこだろうか。

とにかくその、登場キャラたちの特殊能力の発現状況の、ちょうかっこいい演出ぶりがキモでしょうなあこれは。目力溜めて見得切ったら赤地に黒文字のゴチック体で技名がドドンと出てくる、まあそういうアニメである。いいね! とてもいいね! このベタをベタとして丹念にお届けするという方針は、センスさえ踏み外さなければ効果的であり、そして今んとこ上手くハマっている。そのノリはキャスティングにも如実に現れていて、主役のレオさんの阪口大助を筆頭に小山力也中井和哉小林ゆうその他多士済々、なんかチョイ役っぽいカフェのお嬢さんに沢城みゆきだったり、もう「絶対に訥々とした自然な雰囲気にはさせません」という強い意志が感じられる。挙句の果てにまた石田彰石田彰の役で出てた。すげえ楽しそうで良いことです。

後半アクションは畳み掛けるような…っちうか圧縮されたと言った方がいいくらいのツメたテンポで、これはそういうノリってんならそれでエエなーとは思うけど、その割に冒頭近辺はちょいとくどい感じの繰り返しシーケンスがあったりして微妙にチグハグに感じたりした。細かい説明を割り切って「まあいいや」で押し通すという演出はキライじゃないけどね。

てことで、えー。今んとこなかなかおもろそうなので、もうしばらく見てみよう。